秋空 (ページ19)

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私はその日、ジンくんの優しさに包まれ
沢山泣いた。

『…ごめんね、迷惑かけて。』

「いや、俺が仕掛けたようなもんだし？笑
Aちゃんの気持ちがほんのすこーしでも
軽くなってくれたなら俺は迷惑とは思わないよ」

『ありがとう。ほんとにすこーーしだけど
軽くなった気がする。笑』

「そこ、強調しなくていいから！笑」

『でも…ほんとに、ありがとう。』

「…っ///」

帰り道、家まで送ると言って
少し後ろを歩くジンくんに
心からの感謝を伝え振り返ると

再び優しい彼の香りに包まれた。

『…ジンくん？』

ビックリしてジンくんの胸をそっと叩く

「…仮にも、俺さっき告白した身だから

…そんな顔されると困る…」

『…？えっ！？私どんな顔してたの？』

よほど変な顔でもしてたのかと不安になり
緩むことのないジンくんの腕の中で
顔だけをすっと上げた。

「…っ///だから！
そういう、かわいい顔！！」

恥ずかしそうに口元に手をあて
さっきよりも強く彼の香りに包まれた

一瞬見えたその顔は、大人びて余裕のある
爽やかな国民的彼氏と呼ばれる顔ではなく

耳まで真っ赤に染め上げられ
まるで、恋する乙女のようなその表情に

私まで恥ずかしくなってしまった。

。