あの日、君に…恋をした。2 (ページ17)

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『雨弱くなったかな？』

髪を乾かし終えたAが部屋に戻ってきた。

「んー、気持ち弱くなったんちゃう？」

『おうちの人とか迎えにこれたりする？』

「ちょうどさっき、連絡あってん。
マンションの下まで迎え来てくれる。」

『そっか、良かった。何分くらい？』

「10分か20分くらいちゃうかな？」

コトン。

『よかったらどうぞ。』そう言って
飲み物を置いてくれる。

「ありがとう。」

少しの沈黙が流れる…

「…星好きなん？」

『んっ？』

「それ」本棚の方を指差して尋ねる。

『あー。うん。好き。』

…トクン

自分に向けられた"好き"ではないのに
その2文字に胸が高鳴る。

『明日ね、流星群なんだよ。』

「そうなん？」

『うん。でもこの雨だからな。

晴れの予報だったんだけどね』

「晴れるとええな」

「あのさ…前の友達とは会わんの？」

『えっ』

「中学の時とかの…写真に写ってた」

『会わないよ。』

「なんで？」

『何でって…』

切なく悲しそうな顔をしながら
その問いに黙りこむA。

しばらくして、こちらを振り向く。

『スマホ。鳴ってるよ？迎え来たんじゃない？』

Aにとってはタイミングよく
俺にとってはタイミング悪く
迎えの連絡が来た。