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「はぁ、チャニョラの所為ですっげぇ視線感じるんですけどー....」
学食で飯を食っていた俺達はチャニョラの声の所為で凄い視線を集めている状態だった。
「いや〜、本当俺達相変わらずだわ」
そう言いながらあははっと笑うジョンデ。
確かにジョンデの言う通りだ。
高校の時もこうして学食で3人で食べて偶に興奮した大型犬が大声出して注目を浴びる。
まあ、元から3人共煩いから注目を浴びていたの方が正解かもしれない。
「あ、そろそろ俺行くわ。準備とかあるし」
そう言って立ち上がったのはジョンデ。
ジョンデは芸術学部の絵を専攻している。
俺はと言うと情報学部のプログラミングを専攻していて、まあ、言わなくても分かるだろうかチャニョラは国際学部の日本語を専攻している。
つまり3人共全然違う学部なのだ。
「じゃあ俺も行くわ」
そう言って俺も立ち上がりトレーを片付けて次の講義の準備をする。
「次はー... Javaだっけ？」
なんて言いながら携帯で時間割を確認しながら歩いていた。
そんな時、
ドンッ
と急に角を曲がってきた人とぶつかったのだった。
「あ、すみません」
あぁ、めんどくさいなんて思いながら振り返ると床に膝をついている女の人が目に入る。
そして彼女の周りには彼女が持っていたのであろう本などが散らばっていた。
俺はしゃがみその本を拾う。
「すみません、大丈夫ですか？」
「はい」
声を掛けるとそう小さく呟く女の人。
そんな彼女はゆっくり立ち上がり俺は顔を見た。
「あ...」
そこにはまさかのさっきまで話の話題になっていた彼女が立っていた。
目を見開く俺を他所に彼女は俺が持っていた本を取る。
そして彼女は軽く頭を下げるとまた走って行ってしまう。
「待って！」
そう言ったけど届かなかったのか彼女は言ってしまった。
「行っちゃった...」
聞こえなかった？いや、俺はよく煩いと言われるからそれは無いと... じゃあ無視！？
なんてグルグル頭を回転させるが最終的にまあよかったと言う結果に辿り着く。
あそこで彼女がもし立ち止まってくれたとして、俺はどうしてた？
多分、色々とミスをしていただろう。
けどまあ、とにかく今日はこれでよかった。
だって彼女の事、1つ知れたから。
それは彼女は芸術学部という事。
彼女が持っていた本が教えてくれたのだった。
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作者名：IRENE | 作成日時：2017年3月14日 21時
