バツイチ女の恋事情。 (ページ36)

今日:12 hit、昨日:5 hit、合計:547,883 hit

EP36. 繋がれた手 SE ページ36

あれから練習室に戻り少しダンスの練習をするものの、気がついたらソファーで寝てしまっていた俺。

Pululululu... Pululululu....

携帯の音で目がさめる。
画面には知らない番号からの着信。

『もしもし』

「あ、セフン...くん？」

その声はヌナだった。

『ヌナ？仕事終わった？』

「うん、今終わったよ」

『わかった。今から迎えに行くよ』

電話を切りダッシュでオフィスに向かう。

『ヌナ』

「あれ？早いね」

『うん、ずっと練習室に居たからね』

「練習してたの？」

『ううん、寝てた』

「だめじゃん...」

うへへと笑う俺に呆れた感じで笑うヌナ。

『お腹空いた～』

「待って、もうすぐで片付け終わるから」

『ヌナ、焼肉食べたい』

「焼肉？いいけど...」

『よし、行くよ』

ヌナの手首を掴み、みんなでよく行く焼肉屋に向かう。

向かう途中、ずっとヌナの手首を持ってる俺。

なんか変だよな...

手をずらしヌナの手を握ってみる。

ピクッとヌナの指が動く。

けど離さずギュッと握ってくれた。

そんな行動が嬉しくてたまらない。

『ついたよ』

「あれ、近いね」

表情を見る限りここに来るのは初めてみたいだった。

『ここ美味しんだ。よく皆んなで来る。チャニョリヒョンとか』

その時一瞬ヌナの手に力が入ったような気がした。

不思議に思い顔を伺うと何故か悲しそうな顔をしている。

「は...入ろっか」

『あ...』

そして繋がれた手が離れてしまった。

.