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午前中の授業を受けて午後の空きコマに学校内の図書館へ来た。
次に描く絵の資料探し。
木製の少し重めのドアを開くとわたしの好きな本の匂いが鼻を掠めた。
夕方が近づいていてオレンジ色の眩しい光が窓辺にさす。
本を持って暖かい窓辺の席につこうとすると、
細くて肌白い男の子が本を脇に置いて机に顔を伏せて寝ていた。
午後の図書館にはわたし達しか居なくて、
わたしが座ろうとするとむくっと起きあがってこちらを見あげた。
.
「「あっ……」」
．
見あげたのはこの間助けてくれた男の子だった。
「こ、この間はありがとうございました！」
とそわそわしてしまうわたし。
「よかった、元気そうで。」
と微笑む彼。
「あの、この間出来なかったのでお礼させてください。わたしの気が済まないので……」
と小さな声を振り絞って言うと
「じゃあさ、僕の"親しい友達"になってよ。」
「え？」
「お礼、なんでしょ？」
と首をかしげてこちらをみる。
その目に吸い込まれそうで、
固まってしまったわたしはゆっくり縦に頷いた。
「じゃあ決まりね、僕のことは楽って呼んでよ。」
と席をたち本を戻しながらいう楽くん。
「じゃあわたしのことは…s」
「サキ、って呼ぶね」
とにっこり笑顔を浮かべた。
「は、はい。」
「じゃあねサキ、また明日。」
と彼は図書館を出ていった。
こうして彼との親しい友達？の関係が始まったのだ。
．
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作者名：すめる | 作成日時：2019年1月18日 23時
