[女性向け] 短編夢小説リゼロ (ページ50)

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【ナツキスバル】写真6 ページ50

俺はとにかく、彼女を愛してるという証拠というか、記録を見せつけた。

　盗撮と言われればそれまでだが……
別に変に悪用しているわけではない。見てるだけだ。見てるだけ。
　たまに俺と居るときにだけ見せるふとした表情が、俺はたまらなく好きだった。
だからこっそり、その姿を写真に収めていた。

「俺はお前が好きだ。一生懸命なところが好きだ。俺の前だと頑張っておしゃれしてくれるところとか、よく俺のこと、俺でさえ気づかないことにも気にかけてくれところが好きだ」

「…」

「俺をここまで動かすのはお前だけだ。
お前が俺の前だけでたまに見せるかわいい顔も好きだし、この先ずっとそばにいてほしいのはお前だけだ…！！
お前が甘える相手は俺だけにしてほしいし、お前の隣は、俺だけが居れる場所にしてほしい。」

とにかく思いの丈を叫んだ。1ミリでも伝われば、俺のものだ。

お前は、俺だけのものだ。

「そんなの、勝手すぎる」

Aが口を開き、そう告げる。

すかさず俺は答える。

「だったら、俺をお前のものにしていい。そしたらフェアだろ？

なぁ、だめかよ？」

　こうなったら泣き落としだ。少し涙をにじませて、喉から切羽詰まるうな悲しげな声を出す。

「………はぁ…わかったよ。負けちゃうなぁスバルには…」

そう一言漏らす彼女は、なんだか安心したようだった。

「あ、ありが…」
「でも今朝の件、私あれだけは許せないから。喧嘩中に他の女の子に浮気ってのはどうかと思うよ。ちゃんと反省」

あの今朝のラムの言葉をまだ信じているらしい。

「お、俺よりラムの方を信じるのかよぉ…」

「だってスバルに気が多いのは事実でしょ。

はぁ…最低な形でファーストキスもしちゃったし……」

がっくりとする彼女に対し、日頃の行いが良くなかった俺は、しょんもりとした。なんとか埋め合わせをしないと。

「ごめん、代わりに俺にできることなら何でもするからさ……」

そう言うと、彼女は期待するようにちらりとこちらを見やり、

「なら、今日は私の家に来て。

……今日、親いないから……。」

頬を染めて言う彼女の言葉の意味を理解し、こっそりと今朝の願いが叶ってしまった俺は、さも何も分かっていないように真面目な顔をしながら、「分かった」と答えつつ、心の中でガッツポーズをとったのだった。