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【ナツキスバル】片想い3 ページ41

「何を泣いているの」
 


小鳥のように可愛らしく、しかし鋭さを含む声がする。

「ら、らむ…!」

ベッドの横の木製の椅子に美しく腰掛けるのは、桃髪のメイド、ラムだった。

「レムから全て聞いたわ。Aは本当に愚物なのね。だからAなのよ。」

「ご、ごめんなさい…」

やけに素直に謝る私に少し目を丸くするが、すぐに直って、

「謝る気持ちがあるなら態度と行動に示して頂戴。本当に手に負えないわ。」

そう答えた。

「は…はい、ごべんな゛ざい…」
 
ラムは堪えきれない、といったように大きな溜息を一つ吐き、私に問いかける。

「だとしても、今日は少し様子がおかしいわ。何があったの?

……別に、これを聞いてラムがAになにかしてあげられる訳じゃないし、するつもりなんて微塵もないけれど、Aには事情を話すくらいの義務があるでしょう。」


 あんな言葉を吐いておきながら、ラムはやはり優しかった。根は本当にお姉さんなのだ。


「すごくくだらないことなんだけど……」


「くだらるくだらないなんてことは、ラムにとって至極どうでもいいことよ。早く事情を話しなさいと言っているの」



「あう、は、はい……その………



 








……………好きな人に、間接的に振られちゃった……」





「……」


 重い沈黙の後、先程よりもさらに大きな溜息をつかれた。

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作者名:「」 x他1人 | 作成日時:2021年4月16日 22時

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