[女性向け] 短編夢小説リゼロ (ページ30)

今日:17 hit、昨日:5 hit、合計:13,882 hit

【ナツキスバル】浮気2 ページ30

ーーーーー

食事中

「オットーくん、お口にソースがついてますよ。とってあげますね。」

「えっ、あっ、あぁ、ありがとうございます。」

「A、俺にもついてるぞ」

「はぁ、そうですか」

　私の塩対応に、スバルが目を見開く。いつもあんなに甘えていた女がこんな態度を取れば無理もないかもしれない。

　そんなスバルをよそに、私はオットーくんと楽しく会話をすすめる。

　……スバルがじっとりとした目でこちらを睨んでる。スバルだっておんなじことを前にしてたじゃないか。スバルがいけないんだ、エミリアばっかり見てるから。

〜〜〜

「オットーくん、お仕事お疲れ様です。お茶菓子を持ってきたので休憩しませんか？」

〜〜〜

「オットーくん、お仕事辛くありませんか、私がやれることがあればお手伝いしますよ。是非やらせてください。貴方の助けになりたいんです。」

〜〜〜

「オットーくん、オットーくん………」

〜〜〜

「なぁ、A…あのさ」
「ごめんなさい、ちょっと忙しいので後でにしてください」

さっさと去ろうとすると、スバルが私の腕を掴んで、自室へと無理やり連れていかれた。

　オットーは、Aとの疑似恋人関係を楽しむ暇もなく、スバルからの視線に怯え続けているこの状況からようやく脱却できるのだとわかり、心底ホッとしていた。

しかし、

(仕事のサポートをしてくださるのは何気にありがたかったなぁ……)

　これが最後だと言わんばかりに、そんなことをのんきに考えながら、Aがスバルに連れ去られていくのを眺めていた。

ーーー

　彼は、部屋に鍵をかけ、私を壁際へ追い詰めた。

私の顔の横に手を付き、スバルは話し出す。その顔は怒っているように見える。

「な、なんですか…？」

少し声が震えた。つい目をそらしてしまう。

「おい、ちゃんと目ぇ見て話せ。

なんで俺の事無視するんだ。オットーと距離近いのは何だ。全部話せ。」

　もとから目つきが悪いからか、怒った顔はもっと怖い。
それでも、彼の袖口から見える逞しい腕に浮かび上がる血管を見て、かっこいいな、なんて見惚れてしまう自分は救いようがないバカなのだと思った。

「……」
　
つい黙ってしまったのが癪に触ったのか、顔の横の壁に拳を落とされてびくりとする。

私は、その並々ならぬ雰囲気に気圧され、ゆっくりと話し出した。