[女性向け] 短編夢小説リゼロ (ページ11)

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【ナツキスバル】服2 ページ11

休日ーー

鏡の前で変な顔をしているのはAだ。服は因縁のワンピース。かしこまったように手を前に揃えたり、逆に下品にがに股を開いて両手でピースをしたり。いろんな姿勢で自分を客観的に見てみたが。

「私のこの見た目で男が寄ってくるわけないんだよなぁ」

言い聞かせる様につぶやいて、屋敷の者に気づかれないようにしながら、街へ出た。

王都は変わらず賑わっている。立ち並ぶ店の大きな窓に映る自分は、鏡で見たときよりもなんだか輝いて見えた。身に着けている服につられてそう見えるのだろう。拡張自我、というやつか。幾分か自信を持って街を歩けていた気がする。

「でも、流石に人が多すぎるなぁ…
ひぇ……」

しかし、街の喧騒はやまない。段々と人混みに疲れてしまったAは、ふらふらと街を外れて裏路地へと行き着いてしまった。

そこは、スバルに似合うと言われたあの店の近くだ。なんとなしにここへ行き着いたことが少し癪に感じる。しかし、閑静な空間に、ふっと心が休まる。

　

「ねねっ、そこのお嬢ちゃんっ！
今暇だったりしない？
遊ぼうよぉ〜」

その一言で、状況は最悪の雰囲気に一変した。