【番外編】高嶺の花子さんと1年前

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次の日。






マユから連絡が来たから、夕方前に家に来てもらった。





マユ「…きったな笑」


「うるせぇよ笑」


マユ「本、山積みになってるし笑 あ、これ面白いよね！！」


「読んだの？」


マユ「うん。この間、面白いって言ってたなーって思い出して。読んでみた。」





パラパラーッと捲りながら、本を全部片付けてくれる。





俺も、それを手伝いながら、二人がゆったり座れるくらいにまでなったから、とりあえず座った。





マユ「ふうん、大きいのね。意外と。」


「んー、まあな。海の家やってるし。」


マユ「海の家？？」


「そこの海岸にあるべ。冬の間は閉めてるけど。」


マユ「へー。なに、オーナー？？」


「んー、まあ、そんなもん。」





かっけー。って笑って、金持ちがバイトしてる笑 って呟く。





俺の横に腰掛けたマユが、肩を揺らして笑いながら、俺を見てて。





なんだよ。って笑ったら、くすっと微笑んだ。





マユ「良かった、死んでなかった。」


「ん？」


マユ「色々偉そうに言っちゃったからさ。傷ついてないかと思って。」


「…ううん、寧ろ元気出た。…さんきゅ。」


マユ「お礼を言われる筋合いはないよ笑」





そっと髪を撫でたら、途端に大人しくなる。





そっとほおを包んで、自分の方に引き寄せた。





「…目、瞑って。」




鼻の頭が、当たるか当たらないかの距離。





そう呟けば、マユがぎゅっと目を瞑って。





俺も、そっと目を閉じて、マユのそれに重ねた。

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