大事な人と ページ46
「マシュ。」
パーティーも終わり、私は部屋に帰ってきていた。
マシュともクリスマスを祝いたい。
「生のマシュを見るのは久しぶりかも。」
そう、最近はあまり会えていなかったのだ。
ずっと画面越しに話していた。
なかなかに面倒くさい世の中である。
「先輩にプレゼントを用意して来ました！」
「ほんと！？ありがとう。」
私はマシュから袋をいただく。
中を開けると、2つのぬいぐるみが。手作りだろうか。
これは…私と、マシュ？
「離れていても、ずっと一緒だということを…伝えたくて……きゃ？！」
「嬉しい…！本当にありがとう…！！」
私はマシュに抱きついた。
こんなに嬉しいプレゼントは無い。
「これからもよろしく。マシュ！」
「はい…！」
大切な大切な、サーヴァント。
いつかまた共に戦えるから。きっと…
その日、私達は日を跨いでまで話していた。
なんだが、色々ありすぎて目がぱっちりしてしまった。
マシュは隣の部屋で寝ちゃってるし。
私はカーテンを開ける。月でも見ようと思ったのだが…
「うわっ？！」
窓越しに、見慣れた人がいた。
私は窓を開け、その人に話しかけた。
「な、何してるんですか先生。」
「いゃ、これはだな…」
とりあえず寒いので、中に入れる。
誰かに聞かれるとまずいので、防音魔術をかける。
「で？なにしようとしてたんです？」
「……プレゼントを置こうとして。」
「サンタか何かですか…？」
「直接渡すのは恥ずかしいからよ…」
照れくさそうに話す先生。
可愛いかも。
「ほら。俺からのプレゼントだ。」
「開けてもいいですか？」
私が聞くと、コクリと頷く。
私はそのプレゼントに驚く。なんと、ペンダントだったのだ。
「指輪にするか悩んだんだが、指輪だとお前の魔術ですぐに駄目になると思ってな。」
「あぁ…確かに。流石先生、ちゃんと考えてる！…って、指輪？！」
「…俺はお前と、結婚を前提で付き合ってるつもりだ。」
私の顔に熱が集中する。
け、結婚を前提なんて…！いや、確かに私も先生のことは好きだけど！
少しだけ、先生のお嫁さんになった自分を想像した。
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作者名：マリア | 作成日時：2022年7月22日 22時
