Sparkle Ⅱ (ページ10)

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いつもなら、どちらかといえば私の方からくっついてそばを離れないのに、スンミニが私との距離をゼロにしてぴったりとくっついていたり、話の途中で目が合うとその度にキスされて、なんだか本当にいつもよりスンミニが甘くて、知らない人みたいだった。

「……A、そういえば連絡先ブロックしてるよね？」

「あ……いま！いま、解除する、から……！怒らないで、スンミナ」

慌ててスマホを開き、トークのブロックを解除して「電話番号これだよね？」とスンミニに聞くと小さくため息をついかれたけど「そうだよ」なんて少し拗ねたように言ったのだった。

そうだ、と思って同じスキズ、スンミニ以外で唯一連絡先を知っているヒョンジニのこともブロックしていたのを思い出して、それを解除してから「ごめんなさい」と一言メッセージを送っておいた。

「……スンミナ、あの、ヒョンジニにも、ブロックしててごめんねって、伝えといてほしいんだけど……」

「はあ、本当に君は……ヒョンジニも心配してたよ、Aのこと」

スンミニの連絡先を消してから、しばらくしてヒョンジニからも連絡が来るようになって、そこから消去したのだった。あの時は気が狂っていたと言っても過言ではないから友人に対して酷いことをしてしまったなと思う。

「あ、今「Aㅠㅠㅠ」って泣かれてる、どうしよう」

「貸して」

スンミニにスマホを渡すと急に内カメで写真を撮ろうとするから慌てて顔を隠した。いくら何でも、メイクもしてなければ泣いた後の顔を友人に晒すわけにはいかない。

それを撮ったあとヒョンジニに送ったみたいで、すぐに既読がついて「お前たちㅠㅠㅠ」とさらに泣いていた。

「……ヒョンジニがさ、僕をここまで連れてきてくれたんだ」

「ヒョンジニ？」

「うん。だからこのくらいはね」

そう言って私にスマホを返したスンミニに、ヒョンジニが……と少し感慨深くなった。スンミニと付き合ったと報告すると「俺と仲良くしないとかやめてね。絶対だめだよ。スンミナ！俺とAは友だちだから！」と騒いでいたから、こんなことしてくれるなんて。

それからは、今後のことを話していた。公表するにしてもしないにしても、とりあえず会社には話さなければならない。オンニにはすぐ伝えるにしても、しばらくは連絡を取りつつ、あまり会うことはしないようにしようと話は落ち着いた。