#4 ページ5
…
『?』
目を閉じて少ししても、合図がない。
まだかな……
ぺたぺたと裸足の、トミーさんが周りを行ったり来たりする音がするが、
まだ合図がない。
目、開けちゃダメかな?
目を閉じると時間感覚が無くなってくる。
どんくらいたったかな。
トミーさん、近くに居るよね?
ト「…いいよ、開けて?」
『わっ!!!』
甘い香りと共に、目を開けると、
真っ赤に染まるバラがある。
その向こうっ側にスーツに着替えたトミーさん。
『えっ、えっ?!?!!!』
ト「…ずっと好きでした。
付き合ってください。」
出会って数時間。
初めましての彼に、告白されました。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
まっえ?????
『あの、これは?』
ト「実は、はじめましてじゃないんスよ」
???
ト「なまえ……Aが高校生の時に。
あの時は面と向かって喋ってなかったけど、
通話した。あの…夏休みの。」
途切れ途切れに言ってくれる言葉で思い出す。
私が高校に上がって1年目、
学校に慣れなくて、代々木公園で授業サボってた時に、
何でか電話番号を交換して夏休みまでの数ヶ月、
通話をし続けた人がいたことを……
『え、あの人トミーさんだったの?』
懐かしいことに、トキメく。
まさかそんなことある?
ト「あの後中退したんでしょ。」
『した…トミーさんにあの時背中押されて…』
あの時あの通話がなかったら私は大学に行ってないし、勉強もしてない。
YouTuberにもなってないし、
ト「思い出した?」
『何となく、思い出してきました…
えぇ、なんでYouTuberなんてやってんの?』
ーー
続きます
…
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作者名:芽柚 | 作成日時:2019年7月7日 11時