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「蓮、今すぐ離れろ。」
「すみません。Aさんまたね。」
蓮くんはそういうとこ立ち上がり照に一礼して私たちのいる所から離れた。後で深澤さんに怒られるんだろうな。拒否出来なかった私も悪いんだと思うけど。
「翔太に続いて何されてるの?」
蓮くんは昔私が自分の店の子たちが合コンをした時1人だけ足りないから座ってるだけでいいからとそれに参加した時彼が居たらしくてと少し言い訳染みてるけど嘘ではない。
「それとは別にさ、なんであんなに顔近づけれられてるの?」
「それは…」
「Aは俺だけでいいの。俺以外の男に近寄られるな。今日スカート短いし、足出さないでよ」
独占欲が強い照は可愛いし興味無さそうで、実は私のこと気にかけてくれててやっぱり私は照のことが大好きなんだなって思ってしまった。
会えなくなる…か。1度照に私のお店知ってるのになんで来ないの?って聞いたことがあった。
その時照は私の質問に対して無反応だった。今日改めてしてみたら照はなんて言うんだろうか?
「ねえ、照。照がこの店やめたら私の店来て会いに来てくれる?」
「ん?行かねえよ。だってAが他の男にニコニコしてるの見なきゃ行けねえし。絶対無理。」
「じゃあ、もう会えないね。辞めちゃったら」
「会えるよ。Aとは」
どういう意味か分からなかった。
照は私のことどう思ってるのか私には分からない。私も感情は直接話すタイプでは無いけど、照本人にはわたしの気持ち知ってると思うしそれを知っててこんなことを言ってる照は本当にずるい男なんだと思う。
「なんで、照は私にそんな優しくしてくれるの」
「なんでだろうな、ただAは俺にとって…」
その後に続いた言葉は私には届かなかった。
大きな音がフロアに響いた。私と照の居る席は死角になっているある意味特等席みたいなもんだからフロア全体は全く見えないのである。
「ちょっと待ってて確認してくるわ。ごめんなA」
「いや、行ってきていいよ。助けてきてあげな」
照はこういう時なんだも対処してあげれる所やっぱりみんなのお兄ちゃんだったりすんだろうな。
こういう所もやっぱり大好きで、照から微かに香る煙草の独特の匂い。照に出会うまでは煙草が嫌いだったんだけど、彼から香る煙草の匂いだけはほんとに好きなんだ。
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作者名:はる | 作成日時:2020年3月28日 4時