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今日もてっぺんを周り夜が更け、街は静かになる。
しかし、私がいるこの街歌舞伎町だけは訳が違う。
数々の通りがあるがどの店もチカチカとネオンが光っていてまだ所々に人が歩いていて、酔い潰れてる人が道に居たりする。ここ危ないよ〜とも思う。
そんな歌舞伎町も夜賑わうのは夜の仕事をしてる人間が居るからだ。
そんな中今日もわたしは彼に会いに行く。良くない事なんてわかっている。私だって所謂夜の人間だ。
ハマってしまっていて、彼から抜け出せないのは私の方で今の時点では私の負けでしかない。
「いらっしゃいませ。本日もありがとうございます。本日は如何なさいますでしょうか?」
煌びやかな入口入ると出迎える黒服。
今日もわたしは彼を指名して、彼が来るのを待つ。
「あ、いつもありがとう深澤さん。これ黒服の皆さんでどうぞ。差し入れです。」
「いえ、僕らは仕事ですし、それにこちらは受け取れませんよ。」
「だーめ!受け取るの。照は?どれくらい?」
「では、秘密ですからね?別のお客様のは一切お受け取りしてませんので。本日も照で。ありがとうございます。席こちらです。」
黒服の深澤さん。私がここに来るようになってからずっといて深澤さんにはよくしてもらっているし差し入れたまに持ってくるけどなんだかんだいつもこうやって受け取ってくれるんだ。
席に案内してくれるいつもの席いつもの景色いつもの私。
照はこの店の絶対的エースの指名NO.1ホストで、見た目は厳つくて周りには怖がられてたりするけど、実はめちゃくちゃ甘党でお土産にチョコ持ってきたりすると子供のように喜んでくれるそんな厳ついのに可愛い人なんだ。
「よっ、また来たの。」
「んー、はいこれ、客がくれたチョコあげる、」
私も彼と同じ生業だ。夜の仕事。異性と話してお酒を飲んでお金を頂く私はラウンジと言われる場所で働いている。場所は彼のいる歌舞伎町ではなく六本木の方ではあるが、彼に会いに行く時は休みの日か早く上がる時だ。
「お前、チョコ好きじゃないならチョコを客から貰うなって言ってるじゃん」
「だって、チョコお客さんから貰うと私の中で無条件で照に会いに来れるって思ってるんだもん。チョコ渡すって理由で」
「だからって人から貰ったもん俺に流すなって」
「とか言いながらいつも美味しそうに食べてくれるじゃん。照の感想丸々伝えてるから感謝してるよ?」
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作者名:はる | 作成日時:2020年3月28日 4時