Cigar Kiss. (ページ4)

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「おい、何してんだ」

「あ、照おかえり。」

明らか不機嫌な照が戻ってきた。
もう1人いた卓被りのお客さんはアフター出来ないのを知ったのか、大きいの出すのを今度にしたらしい。
私はアフターする代わりにでかいの辞めるのに他のお客さんは真逆なんだなあと思って感心していると

「翔太、俺が着くからいいよ。ありがとう。残り頑張って～、お前のお客さん来てるって言ってたよ」

「おう。まじ？サンキュ。じゃあね、A～」

「は？」

そう言って手をヒラヒラさせて席から離れた翔太。

しかし、照はめちゃくちゃ機嫌が悪くて困る。さっきのチョコ渡すタイミングここだったじゃん。最悪。順番間違えたな。

「翔太と何話してたの？」

「ん～？久々だしもうヘルプ来ないんだろうなあと思って私の名前教えてあげたの。だけど翔太には源氏名って言ってある」

さっきのAという名前はわたしの本名であって、源氏名では無い。なんなら源氏名はもっと別にある。だけど照の機嫌が治ることはなかった。

「なんで？」

淡々とはなす照。めちゃくちゃ怒ってる。不機嫌通り越して照がいま私にめちゃくちゃ怒ってる。

「だって、もう3年以上の付き合いだよ？もう今更だしいっかなと思って。それに、翔太がヘルプ着くなんて珍しいじゃん？」

そう言って話していくといやいやというか、渋々まあAが決めることだし許すわ。と許してくれた。
源氏名まで知ってるのはこの世で照しか居ない。

わたしの名前はさっき言った深澤さんと照だけがしっていて、さっきそこに翔太も加わって。
源氏名は照が付けてくれた。お店変わるってなった時に照に名前をつけてもらったからなんだけど。

「そういえばさ、最近着いたヘルプで良かったの誰？ふっかがAに聞けってうるさくて。」

「深澤さんが？ん～、最近の子か～、あ！蓮！蓮って子いるよね？あの子！翔太タイプだと思う。」

「へえ、Aが褒めるなんて珍しいじゃん？」

私だって褒める時はもちろんあるよ。照に会うために今日もわたしはここに通うしヘルプも面白くなくても我慢して照が来るのを待ってる。従順なんだよ。私って意外と。

照が居ないならこんなとこ本当はもう来たくない、たまにそういう風にも思ってしまう。