【ハリーポッター】吸血鬼少女とバレたよう【５章】 (ページ10)

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帰りの電車ページ10

『あら、あのフクロウは？』

時がたつのは早いもので学期末テストも返ってきて、私たちは汽車のコンパートメントの中にいた。

小さなフクロウが風に負けじと手紙を持って飛んでいる。

「どうせ僕のバカ兄貴からとかでは？」

そういってレギュラスは窓を開け、フクロウを腕にとまらせた。

手のひらにぎりぎり収まるサイズの小さい梟はハリーの膝の上に手紙を落とし、満足げに一声鳴いてレギュラスの手に頭をうりうりと押し付けていた。

ほっとしたハリーの表情から察するにシリウスの安否確認ができる内容らしい。

ハーマイオニーたち２人も隣でやさしく微笑んでいた。

「シリウスが僕にくれるっていうのはうれしいけど…クルックシャンクス、これは本当にフクロウ？」

ロンは少し疑い深そうに聞くと、クルックシャンクスはそうだといわんばかりに膝の上でグルルとのどを鳴らした。

「そっか、君がそう言うなら間違いないよ。」

レギュラスから小さなフクロウを受け取り、ロンはうれしそうに頭をなで、灰色の羽根を少し逆立てた。

　
『でもまさかシリウスに箒やフクロウを買うお金があったとはね？』

少し茶化すように言えば、ハリーは微笑み返してくれる。
美しいあのファイアボルトを思い出しているのだろう。

「シリウスには感謝してもしきれないよ…
あの箒は折らないようにしなきゃね」

そういうハリーに周りはくすくすと笑った。

　
　