動物もどき ページ1
「でも、スキャバーズはペディグリューのはずがありません、だって、そんなことあるはずないんです。」
ハーマイオニーは冷静を保とうと自分に言い聞かせるようにはっきりと言った。
『なぜ？
アニメ―ガスの登録簿に乗っていないからでしょうか？』
彼女は私の返答にこくりとうなずき、同時にリーマスがこらえきれなかったように笑い出した。
「そう、正解だ。
君は本当に優秀な生徒だ。
でもね、魔法省は未登録の動物もどきが３匹がホグワーツを徘徊していたことは知らなかったのだよ。」
早くしろとこれみよがしにシリウスはピーターをにらみながらため息をついた。
「話は、私が人狼なことから始まる。
私が若かったころは治療法がなくてね、Aの魔術で封じるのにも限界があった。
だから私は変身するために、ここに連れてこられた。」
ふぅ、と一息つき、リーマスは口を再び開く。
「今考えればダンブルドアはよく私の入学を許可してくれたものだよ。
暴れ柳は、私のために植えられたのだ。ここに、叫びの屋敷に、間違っても生徒が入らないようにね。変身したときの騒ぎや叫びを聞いて、この屋敷が呪われていると村人は言った。」
「４人の友人はもちろん私が月に一度いなくなることに気づき、言い訳を考えたがハーマイオニーのように真実にたどり着いた。
見捨てられると、そう思ったが彼らは動物もどきになってくれた。
それからというもの、変身はつらいものどころか幸せなひと時になった。」
『セブルスはそのことにたどり着き、シリウスの悪戯で危うく命を落とすところでした。
知りたいがゆえに、シリウスにここへの入り方を教わり、もう一歩というところで危ない目に遭い、ハリーのお父さん、ジェームズに助けられた。』
「だからね、スネイプが私を嫌いだというのは理由があってのことなんだ。
ただただ、私が嫌いだから、ではない。」
ピーターに向けていた視線をこちらに向けて、シリウスは不思議そうに聞いた。
「何故ここでスネイプの名が出てくる？」
「ここで、教えているんだ。」
リーマスの返答にシリウスは顔をしかめ、視線を戻した。
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2017年9月8日 7時
