裏切り ページ48
整った息をもう乱すまいと、足で行くのはあきらめ、姿現しを使うことにした。
城内でなければ、一定の魔力を消費すれば授業間の先生の移動を配慮して使えるようになっている。
とはいえ、消費量が多くて使う人はそういないのですけどね。
叫びの屋敷につづく通路を鮮明に思い出す。
体がぐにゃっと回る感覚、気が付けば土臭い地下通路に立っている。
目の前には驚きを隠せないリーマス。
もう屋敷はすぐ目の前で、上のほうから少し物音が聞こえる。
『ムーニー』
「なぜ君まで来たんだい！
体調が悪化したらどうする。
僕たちの迷惑は考慮しなくてもいい、ただ君は…」
『えぇ、高等魔法生物の管理官ですからね。
でも旧友のピンチに部屋で待っている人がありますか？』
リーマスは少し顔をしかめ、しぶしぶと言った風にうなずいた。
「無茶だけはしないで。」
私の頭をかるく抱いて、リーマスは微笑んだ。
行こう、と上を指さし、音をできるだけ抑えながら軋む階段を上る。
屋敷の最上階へとつながる階段に足をかけてすぐ、ハーマイオニーの叫び声が聞こえる。
「私達、上にいるわ！
シリウス・ブラックよ、早く！」
悲鳴に近いその声は、心を震わせるような、恐怖を掻き立てた。
ドアを勢いよく開け放ち、リーマスの武装解除術で杖が３本もこちらへ飛んできたにもかかわらず、器用にすべて捕まえた。
ハリーは急な出来事に少し疲れたような目で私たちを見た。
『シリウス。
長らくぶりですね？』
「再会を喜んでいる暇はないよ、A。
シリウス、あいつはどこだ？」
ハリーたちは見開いた目こちらをで見る。
言っている意味が分からないという表情だ。
シリウスはゆっくりと右腕を上げ、人差し指でロンがいる方を指した。
「…あいつが、そうだったのか…」
すべてを言葉なくして悟ったかのようにリーマスは薄い笑みを浮かべ、シリウスの手をとって助け起こした。
その光景を見ていた彼ら３人は息をのみ、ハーマイオニーが再び悲痛な声を上げる。
「なんてことなの…！
先生は…Aは…この人とグルだったのね…
私、２人のためにずっと隠してたのに…
他の人には言わなかった…」
ハリーも震える声を上げる。
「僕は２人を信じていた。
先生は今までのとは違うって、Aはほかのスリザリンの生徒と違って僕と本当の友達になってくれたんだって…！」
「それなのに、裏切った！！」
広い屋敷にハリーの声が響いた。
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あやにゃん(プロフ) - 架印�靴気�» 架印III様、誤字の指摘ありがとうございます！自分ではなかなか気づけない物で…申し訳ありません。 (2020年9月23日 23時) (
レス) id: 41b9de9ad7 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 喘息のページ。今更感半端ないですが、“ビックバーク”じゃなくて“バックビーク”です。 (2020年9月23日 22時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
あやにゃん(プロフ) - スカイさん» コメントありがとうございます♪ 貰えると心の支えになります((´∀｀*)) (2017年6月23日 7時) (レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
スカイ - とっても面白いです！頑張ってください！ (2017年6月22日 20時) (レス) id: 1e805a494b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2017年1月1日 0時
