人狼と吸血鬼と ページ14
いまだ落ち着かない私を見かねたリーマスは、奥の部屋のカウチに座らせステューピファイと小さく唱える。
目の前に赤い光が見えて私の意識は途切れた。
暴走している私を止めるのはいつもリーマスの役目となっていた。
人狼である彼は、私にとっては…言い方は悪いが…"食料"ではないから。
――――――
そう時間は長くたっていないらしい。
近くに置かれた時計は２時限目の終わり１０分前を指している。
リーマスは棚をあさっていることから３時限目の授業の用意をしているようだ
『リーマス、私…』
「気にしないで。
君だって僕のことをよく助けてくれたでしょ？」
それに親友なんだから、と微笑んだ。
何年も会っていないのに、その時間を感じさせない優しさだった。
教科書や、授業で使うであろうものを仕事机の上に置き、彼は私の向かいのカウチに座る。
「それにしても、A大丈夫かい？
ディメンターの影響もあると思うけど、それにしても昔に比べたら…」
『貴方たちが年をとるように、私もまた年をとるのです。』
あたりまえじゃないかと、彼は少し困惑したような表情を見せる。
『私、これでももう４００歳くらいなんですよ？
逆にこれまで体の不調があまり出なかったことが疑問です。』
口に出してしまうとなぜか体が一層重くなる。
プラセボ効果でそうなるだろうなと思っていたので、自分もあまり口にはしたくなかったんですけどね。
「そう、だね。
君があまりにも元気だから忘れていたよ…」
『人間の年齢で言えばおそらく６０歳。
そろそろ死んでも文句は言えない年ですからね』
人間の年で６０歳とはいえど、吸血鬼の体は人間でいう２０歳くらいで成長が完全に止まり、それから死ぬまで、一生同じ姿なのである。
…まぁ、他の貴族級の吸血鬼はもう１、２００年生きるだろうけど。
「薬の調合は下手だし、僕はしてあげられることは少ないけど…
何かあったら頼って。
親友のためならいつでも駆けつけるから」
私の頭をなでる手は大きくて温かくて
凍っていた何かが溶け出したように安心感があふれ出した。
(お父さんみたいですね…えへへ)
(…僕Aより若いけど…？)
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あやにゃん(プロフ) - 架印�靴気�» 架印III様、誤字の指摘ありがとうございます！自分ではなかなか気づけない物で…申し訳ありません。 (2020年9月23日 23時) (
レス) id: 41b9de9ad7 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 喘息のページ。今更感半端ないですが、“ビックバーク”じゃなくて“バックビーク”です。 (2020年9月23日 22時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
あやにゃん(プロフ) - スカイさん» コメントありがとうございます♪ 貰えると心の支えになります((´∀｀*)) (2017年6月23日 7時) (レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
スカイ - とっても面白いです！頑張ってください！ (2017年6月22日 20時) (レス) id: 1e805a494b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2017年1月1日 0時
