親戚 ページ46
「ドラコー!ミルク早く持ってきてちょうだい」
リビングからパンジーの声が聞こえる。
まったく家主の息子をこき使って。なんて思いながらも煮沸消毒した瓶の哺乳瓶にミルクを入れる。
パンジーとダフネと僕の共同開発したダンピールに必要な栄養素を加えた粉ミルクである。
なお、味のほうはよくわからないのだが、双子はちゃんと飲んでくれているのでそれなりにおいしいのであろう。
「まだ半年だというのに、大きくなったな」
人間の子供でいうと1歳ほどの大きさだ。
吸血鬼の子供は二十歳まで大体倍の速度で成長するというけれど、ダンピールもそうなのだろうか…
先ほどまで座ったり歩いたりしていたのでおなかがすいたようだ。
裏の畑でとれたかぼちゃとコーンのリゾットを食べて、ミルクを飲んでいる。
髪の毛はどちらもグレー。
女の子のほうが暗くて、男の子のほうが薄い色。
瞳はどちらもAの遺伝子が強いみたいで赤い。
「親戚のおじさんみたいね、ドラコったら」
パンジーは少しあきれたような顔で僕を見上げた。
「じ、実際のところ親戚のおじさんみたいなものだろう。
魔法族の貴族なんて全員血縁関係だ。」
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あやにゃん(プロフ) - ベルモットさん» ベルモット様、コメントありがとうございます。 話の筋は一緒でも、結構映画版と原作で違ってきますよね〜 それに原作でも言語で印象がかなり変わってくるので面白いところです(´˘`*) (2020年12月28日 19時) (レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 死の秘宝を読みはじめました。近頃、原作を読んで気がついたところが、映画と原作の中で違いがあったり、映画オリジナルである部分もあったり、と見返して見ると考え深いですよね。 (2020年12月28日 4時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやにゃん | 作成日時:2020年11月20日 2時