去った脅威 ページ39
次に僕が目を覚ましたのは、ヴォルデモートが倒されてからそれほど時間がたっていないようだったが、活気溢れる大広間だった。
壊れた壁の隙間やステンドグラスから朝日が差し込んでいるようだ。
笑う人々の声に僕は耳を傾ける。
相当疲れているのか体はもちろん、瞼さえ動かないけれど、脅威は去ったのだと僕は理解した。
ようやくゆっくりと瞼を押し開ける。
目をつぶっていても感じていた朝日が僕の目に入ってくる。
一生続く、終わらないと思っていた夜が明けた。
絶望と恐怖で支配されていた戦争の夜が。
両手を地面につけてそろそろと体を起こす。
小さな砂利やらが転がっていて掌に刺さるかとも身構えたがどうやらそのあたりはちゃんとしているようで、けが人のエリアには砂一粒と落ちていないようだ。
両親はまだこのあたりにいるだろうか、アステリアやパンジー、それにAは…
僕はあたりを見回していると先生方と話し合いをしたのちに外へと歩いていくレギュラスが目に入る。
ふらふらの体に力を入れて、両足で立ち上がる。
昔風邪をひいて数日ろくに歩かなかったときのようで、動くのにも一苦労する。
僕には目もくれぬ人ごみをかき分けて大広間を抜けてさらにはホグワーツの古き歴史を感じる門をくぐる。
太陽はもう上のほうに来ている。
ちょうど学校の鐘が10時を知らせた。
どうやらレギュラスは橋の上にいるポッターたちとパンジーたちのもとへといったらしい。
皆で歓談していることだろう…
そうかと思いきや、パンジーは悲鳴にも似た声を上げた。
ふい、とレギュラスは橋から深い谷を見下ろす。
僕はパンジーのその言葉に耳を疑わざるをえなかった。
Aが、死んでしまった…?
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あやにゃん(プロフ) - ベルモットさん» ベルモット様、コメントありがとうございます。 話の筋は一緒でも、結構映画版と原作で違ってきますよね〜 それに原作でも言語で印象がかなり変わってくるので面白いところです(´˘`*) (2020年12月28日 19時) (レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 死の秘宝を読みはじめました。近頃、原作を読んで気がついたところが、映画と原作の中で違いがあったり、映画オリジナルである部分もあったり、と見返して見ると考え深いですよね。 (2020年12月28日 4時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやにゃん | 作成日時:2020年11月20日 2時