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指令室 ページ34

「ひと段落ついたけど、そういえばあなたどこへ向かっていたの?」

向かってきた死喰い人を倒し、手足を"インカーセラス"で縛っておく。
乱れた栗毛を結いなおしたハーマイオニーははっと思い出したのか私の左腕をつかんだ。

「ロンを見なかったかしら、さっきの人の流れで見えなくなってしまったのだけれど…」

「ウィーズリー…見なかったわ。」


確か近くにミリセントがいる部屋があったはずだ。
彼女は各ポイントと連携をとって指示出しをしているはずだから、なにか情報を知っているかもしれない。

この混戦の中、やみくもに探し回るのは得策ではないと思われる。
特に砂ぼこりが舞っていて、いつ敵か、混乱した味方に攻撃されるかわからない今は特に。

「こっちよ。ミリセントに聞いてみましょう。」


廊下をつきあたりまで歩き、右に曲がって7歩。
何の変哲もない壁に向かって手を伸ばして3・2・3とノックすればその部屋は開かれる。

ハーマイオニーの手を引っ張ってキングズ・クロスの駅のような仕掛けの壁にのみこまれる。


「ミリセント、ちょっといいかしら。」

「あぁ、A地点の指示を先に出すから待ってくれ。
"入口よりケンタウルスを突破した数人が入ってくる。数は5だ。"」

てきぱきと周りの魔道具を同時に操りながら指示を出していく。
校長室にあるというペンシーブに似たような(ふるい)があちらこちらに浮かんでいて、その水面には何かを通してか、ホグワーツ城が映されている。


「それで、パンジーとハーマイオニー、何か私に助けられることは?」

「あの、ロンを見なかったかしら。さっきの大爆発ではぐれてしまって。」

「ロンか…彼なら確か一人違う方向に走っていったな…」

ふい、と魔道具すべてに影響を与えるように右手をかざして、それを宙からすくい上げて篩のほうへと飛ばした。

ぼんやりと水面に映る人影はそのうちはっきりとウィーズリーのものになってくる。
場所は…女子トイレの前だ。どの階かまでははっきりしないけれどハーマイオニーには十分だったようで、お礼を言うが否や走り出していった。
 
 

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あやにゃん(プロフ) - ベルモットさん» ベルモット様、コメントありがとうございます。 話の筋は一緒でも、結構映画版と原作で違ってきますよね〜 それに原作でも言語で印象がかなり変わってくるので面白いところです(´˘`*) (2020年12月28日 19時) (レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 死の秘宝を読みはじめました。近頃、原作を読んで気がついたところが、映画と原作の中で違いがあったり、映画オリジナルである部分もあったり、と見返して見ると考え深いですよね。 (2020年12月28日 4時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あやにゃん | 作成日時:2020年11月20日 2時

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