決行 ページ29
ヴォルデモートはいまだに素晴らしき純血のみの魔法界の演説を続けている。
レギュラスからは指示はなく、先ほどまで校長室に集まっていた面々は少し焦り始めているようだ。どうして僕のアクションがまだないのかと。
待ちきれなくなったらしいネビル・ロングボトムはゆっくり怪我をした足を引きずりながら広場の真ん中に進む。
「…少年、名は?」
「ネビル・ロングボトム。」
その名字を聞いたレストレンジ夫妻はにたにたと、面白そうに笑った。
それを見た瞬間背中に寒気が走った。
「ハリーは、僕たちの英雄だ。
彼は一人で逃げるために森に行ったわけじゃないと僕は信じてる。
それに彼がいなければ防衛策も取れず、きっと何もせずに終わっていた。」
急に面白くなさそうな表情になったヴォルデモートはロングボトムの前を行ったり来たりし始めた。
せかすように、足音を立てる。
「それにハリーは僕たちの心の中で生き続けている。
彼のことを誰かが忘れない限り、絶対に!」
強い魔力反応に僕は中庭から森へと目を向ける。
なるほど、レギュラスはこれを待っていたのか。
音はまだしないものの、相当な数の魔法生物が城へと向かってきているようだ。
いらだつヴォルデモートはロングボトムしか見ていないし、油断しきっている死喰い人はその余興を余裕そうに見ている。
その場にいる生徒も先生もすべて勇気を振り絞ったロングボトムを見ていた。
レギュラスは右手の三本指を立て、ゆっくりとふった。
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あやにゃん(プロフ) - ベルモットさん» ベルモット様、コメントありがとうございます。 話の筋は一緒でも、結構映画版と原作で違ってきますよね〜 それに原作でも言語で印象がかなり変わってくるので面白いところです(´˘`*) (2020年12月28日 19時) (レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 死の秘宝を読みはじめました。近頃、原作を読んで気がついたところが、映画と原作の中で違いがあったり、映画オリジナルである部分もあったり、と見返して見ると考え深いですよね。 (2020年12月28日 4時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやにゃん | 作成日時:2020年11月20日 2時