【ハリーポッター】吸血鬼少女は逃亡する【１４章】 (ページ29)

今日:20 hit、昨日:1 hit、合計:18,252 hit

空腹ページ29

ーA視点ー

書類整理、間食、ドラコ作のレモン水、睡眠。
それらを適度に行いながらマルフォイ家で過ごして３日。

再びここであの人による会議が開かれようとしていた。
今回は誰が犠牲になるのやら、誰が返り血をべったりつけてやってくるのかわかったものではないので避難していようか…とはいえレギュラスもその日ばかりはここへ会議に参加しにくるとのことだったので、いなければ怪しまれてしまう。

「いっそ、レギュラスに話したりは…」

ドラコは大広間のテーブルをセットしながら私に話しかけた。

『そんなこと言ったら彼、私をここから遠ざけるでしょう。
全てを捨てて、この国から逃げようと…でもそんなことしていては、救うものも救えない。』

もちろん、騎士団側にも有能な闇祓いが本来より二人、いやフィニを入れれば三人多い。それでも私が与えてしまった影響は大きくて、こちらの陣営もそれなりに強化されてしまっているのだ。
だからこそ大きな戦力であるレギュラスをこの戦局から離してしまうのはよろしくはない。こんな状態の私であっても離れるのは良くはないはずだ。何かあったときの対処やサポートができないのは今後の世界の状態にも関わってくる。
そして、ある程度近くにいないとハーマイオニーに渡した私の血の効力も薄まるのだ。

『何より、彼とずっと一緒にいることになったら多分…喰い殺してしまいます。』

距離を置かなければいけない。
…ドラコの血が流れた際に空腹感を覚えたほどだ。レギュラスの血が流れれば今まで以上に強い欲求が生まれるだろう。
　