【ハリーポッター】吸血鬼少女は戦う【１１章】 (ページ32)

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私の左手を掴んで離さないレギュラスを見たパンジーは苦笑いをした。

「ドラコにおぶられて出て行ってからこのざまよ。」

嫉妬しているのかしら、と微笑ましそうにいうものだからレギュラスは後ろから私に腕を回して一層距離を縮めてきた。
…なんか飼い主から知らない犬の匂いがするからマーキングしよ、みたいなあれだろうか。よくわからないけれどそんなイメージ図が私の頭の中で出来上がった。

「もうあまり時間もないんだろう？」

少し呆れた様子だったドラコだが、懐の時計を見てそう聞いた。

そうだ。
彼がルシウスさんが動いていることを知っている上で、私たちはハリー達についていかなかった。つまりは私たちは裏側に関与するだろうとの推理だろう。
正解、満点をあげよう。

『えぇ、もうすぐ呼び出しがかかりそうなものです。』

日常会話でもしているかのように軽く答えた私にミリセントは顔をしかめた。
家柄的に代々争い事があれば前線で食い止めてきたブルストロード家だからこそ、その軽さが気に食わないのだろう。

『ごめんなさいね、３人とも。
でも、決着をつけるためにはこうするのが一番いいと、信じてここまできたんです。』

さぁ、城に戻りましょう。
そろそろアンブリッジが連れ去られたことが学校中に知れ渡ってもいい頃合いでは？とそう言ってみれば、少し納得いかなさそうに彼女達は学び舎に続く道を進んでいった。

　