＊ ページ45
「…なんでいる、帰れA」
「帰らないよ」
「…っ！昨日のこと忘れたか！？」
今まで見せたことないような顔を私に向けるSelly。
ちょっと怖いけど、こんな顔をさせているのは私のせいだ。
「…Selly、私ね」
「しゃべるな！何も言うな！」
「お願い、聞いて！」
逃げようとするSellyの腕を掴む。
私の必死さが伝わったのか、彼は大人しくなった。
「…あのね、昨日嘘ついた。
私、意気地なしだから、全部怖くて自分が苦しくなりたくなくて、嘘の気持ちを言って逃げました。
ーだから、もう一度ちゃんと話したくて、mondoに場所を教えてもらって来たの」
ふぅ、と息を吐く。
緊張して手が震える。
Sellyもこんなに怖かったんだろうか？
だから、次は私の番。
今度は逃げないで、ちゃんと言え！
「…Selly、私、本当はSellyのことが好きです。
今すぐは無理だけど、いつか私を韓国に連れてってください」
お願いします。
そう言って私は頭を下げた。
『……おい、mondo』
『なんだよ』
『これ、まだ夢か？俺、自分に都合のいい夢見て――っいって！何すんだ！！』
「Selly！？も、mondo何して…」
「まだ寝てそうだから起こした」
韓国語で会話したと思えば、Sellyの頭をはたくmondo。
何を言ってたんだろうか、気になる。
Sellyは自分の頭を痛そうに撫でたあと、私に向き直った。
「…A、俺お前にダメ言われたけど、昨日」
「…うん、都合よくてごめん」
「俺に嘘ついたか」
「ごめんなさい。でも、今言ったのは嘘じゃない」
「…俺が好き、韓国来るって、本当か？」
「…うん、全部ほんと―――」
言い終わる前に、私は彼の腕の中にいた。
「A…！」
Sellyの泣き出しそうな嬉しそうな声が至近距離で聞こえる。
ああ、よかった。
本当に来てよかった。
「Selly、話し聞いてくれてあり―
「あー！Sellyし抱き合ってるー！！」
「！？」
聞き覚えのある声が聞こえ、バッと後ろを振り向く。
そこにいたのは、Ras選手を始めとしたCRの面々だった。
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1696人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「CR」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒灰白有無％(プロフ) - 一先ず此処迄拝見させて頂きました！！完結おめでとう御座います！タイトル回収大好きで,物語もう本当に迚も良かったです、どきどきにやにやしましたし今後の展開が如何なるかワクワクして凄く楽しみでした！続編も続けて楽しませて頂きます！！コメント失礼致しました! (10月4日 7時) (
レス) @page50 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんみ(プロフ) - いちご大福さん» こんにちは！またコメントしていただいてとっても嬉しいです♪最後まで見ていただきありがとうございました＾＾ 続編ももうすぐ出来上がりますので、ぜひまた読んでいただけると幸いです。本当にありがとうございました！！ (2022年6月28日 13時) (レス) id: b4398d2543 (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福(プロフ) - 完結おめでとうございます！凄くスピーディに執筆されていて毎日更新をドキドキして待ってました！2部も心からお待ちしてます( *ˊᵕˋ) (2022年6月23日 1時) (レス) @page50 id: a5a6f79a12 (このIDを非表示/違反報告)
ぽみ(プロフ) - 影猫さん» 初めまして！コメントありがとうございます♪えあえすごく嬉しいです励みになります（ ; ; ）一応毎日更新予定なので、ぜひ時間がある時遊びに来てください！！ (2022年6月17日 9時) (レス) id: 0c7eb74363 (このIDを非表示/違反報告)
ぽみ(プロフ) - いちご大福さん» こんにちは〜！スッキリしていただいてよかったです(o^^o)ぜひまた遊びに来てくださいね♪ (2022年6月17日 9時) (レス) id: 0c7eb74363 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽんみ | 作成日時：2022年6月14日 14時
