・ ページ7
.
ベルゼビュートがリリアに手を伸ばそうとするが、バチッと音を立てて跳ね返されてしまった。
「！？」
「あらあ、もしかしてそろそろなのかしら」
「手を出すな、ベルゼビュート」
「ねえクロード様？私たちとっても仲良くなれると思うんです」
「(違う、
そう考えているうちにもリリアは玉座に近づいてくる。
「あなたもそう思いますよねぇ？」
「(僕は＿＿＿＿)...ア」
その時、クロードの中に何かが流れ込んでくる。
��わたくしと結婚して頂きたいの!��
��魔法がかかったドレスですもの素敵!��
��残念ですわ、クロード様に媚 薬が効かないなんて��
��まず、貴方の望みを叶えたいんです��
��どうして来て下さったの?��
��殺す気ですかこの人でなし!��
��貴方の強さをわたくしは尊敬します��
��あら、ついに観念なさいまして?��
パキン、
歯車が砕け落ちる音がした。
もう、シナリオ通りには進まないよ。
途端、突風が巻き起こる。
哄笑と一緒に王の間に吹き荒れる嵐に、魔物達が耳を塞ぎ、身を寄せ合う。
リリアも立っているのがやっとのようだ。
「えっ！？なにこれ...！？」
「アイリーンも、なかなかかわいげがあるじゃないか。こんな程度の女にしてやられるとは」
「はあ？」
リリアは声を上げる。
びしりと王座をささえる支柱にひびが入った。
かまわず、クロードは感情の嵐が吹き荒れる中で、静かに歩を進める。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
