検索窓
今日:20 hit、昨日:1 hit、合計:9,053 hit

ページ13

.





それを繰り返しをしていたら、




いつの間にか







「皇太子の婚約者という立場をかさに偉そうに指図する傲慢令嬢」になっていた。









もともと兄と張り合おうとするほど、負けん気が強くて強情だった。




正しいと思ったことは譲れないし、言いたいことは言う性格がよく誤解を招いた。








君のことならちゃんと分かっているなんてセドリックの上っ面の言葉を信じて、


周囲をおろそかにしたのもよくなかった。








気づいたら学園一の嫌われ者になっていて、



理解者だと思っていたセドリックからまさかの婚約破棄だ。



 


もう少し可愛い態度を取ってか弱い女の子を演じていれば、また違ったのだろう。



今のアイリーンはほんの少しだけ、客観的にそう思うことができる。





というのも彼女が、どんなふうに思われていたかをゲームを通じて知ったからだ。











「...それで何故、人間の娘を王が介抱している?」




「他意はない」




「私は安心しましたよ、皇太子たる者、女性には優しくしておきませんとねぇ」










声は三人分、全員男性だ。










「しかしクロード様に求婚とは...。悪評高いドートリシュ家令嬢とお見受けしますが、

 男性を見る目はおありのようですねぇ」






「そこは認めよう。王はあの娘を飼うと望むのか?」





「...どうしてお前らは僕に彼女をあてがおうとするんだ...?」








「「...?」」






「だってクロード様、お怒りにならなかったでしょう?」






「あの雷は動揺で落とされたものだ。」





クロードがごほっ、と咳をする。






「クロード様がお怒りになると地震だの噴火だの被害ハンパないですからね

 本ギレして竜になるのだけは勘弁してくださいよ?」


そうか、あれは怒りの稲妻ではなく動揺の雷だったのか。




てっきり自分に狙いを定めて殺しにきたのかと思った。




少しだけ安心して、アイリーンはそっと目を開いてみる。






「(確か魔王には側近が2人いたはず...)」












魔物のベルゼビュートと人間ってのキース...、ゲームと同じだわ。




驚きを通り越して感嘆するようになってきた。



とはいえ、自分の生死がかかっているのにのんびり感動していられない。








「とにかく、僕にそんなつもりはないし相手も同様だろう。帯刀していた。

 大方、命令か罠か____」

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (7 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
26人がお気に入り
設定タグ:悪役令嬢 , 転生 , 悪ラス
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雑草のかきあげ | 作者ホームページ:無いです  
作成日時:2021年11月9日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。