【銀魂】Sleeping PrincessⅡ (ページ3)

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第五十二訓ページ3

まだ増えるのか…
だらりと垂れ力の入らない左腕を庇いながらなんとか刀を構えなおす

かすむ視界で捉えた男たちはどうやら見慣れてきた顔ぶれで

認識した途端身体から力が抜け倒れこみそうになり、地面に刀を突き刺して持ちこたえた

「師匠！近藤さんたちです！援軍が到着しました！」

「5番隊は怪我人の救護急げ！他は俺たちに続けェ！！」

先頭を走る近藤、土方、沖田
Aたちを通り抜け次々に浪士たちへ斬りかかっていく

もう大丈夫だろう…
そう安心してしまったからか急速に意識が遠くなっていく

『流石に…疲れた……』

その言葉を最後にプツリと意識が途切れた

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先日の不逞浪士大量検挙は浪士組結成来の功業だった

絵笛留党(えっふぇるとう)

他党と合併したことにより最近より勢力を増し、幕府も手を焼いていた過激攘夷浪士共の一斉検挙に成功したことはニュースにも取り上げられ新聞の一面を飾った

これには浪士組の皆も喜び勇んだ

この勢いのまま、と言いたいところだが、こちらの被害もかつてない程甚大なもので…

殉職者15名
重軽傷者33名

現状組の半数が機能していない状態であり、仕方なく土方は浪士組に療養期間なるものを設けたのだった

「ハッ…転んで肩やられて骨折とかだっせェの」

『……』

「カルシウム足りてねェんだろ。だからチビなんだよ、チビ」

『……』

「…おーい、無視か？無視なのかー」

『……』

「チッ、何だよてめェ面白くねェやつ」

療養期間とはいえずっと屯所詰めは流石につまらない

のんびり散歩にでも繰り出そうと屯所を出て十数歩

…何やら付属品が付いてきた

数歩後ろを歩くソイツ…沖田総悟
初めは行く方向が同じなのかと放っていたが、途中自販機で立ち止まれば「おい、俺にも何か奢れ」とタカられ…

コンビニに寄れば中には入って来なかったものの外で待機している様子で

出てきた私の手元を指差し「それ今週号のジャンプ？後で貸せよ、いや、やっぱ先貸せ」と言われぶん取られ…

どうやら私についてきているらしいと考え始めた現在

後ろを歩いていた沖田の口数が多くなり出した

「おいこら聞こえてんのかァ、耳遠すぎだろ」

もしもし

もしもーし

もしもォォオオし！

もしｍ『うるせェエエエエ！！！んな耳の側でメガホン使わなくても聞こえてるわ！！』

「聞こえてんならさっさと返事しろよ」

『無視してんの！わざとだからわ、ざ、と！』