【銀魂】Sleeping Princess (ページ3)

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第二訓ページ3

＿おいクソガキ、調子乗ってんじゃねーぞ！

＿一丁前に木刀なんざ持ちやがって…チャンバラごっこじゃねーんだ、さっさと消え失せな

「お前ら静かにしろォ、Aちゃんが浪士組に入るのは決定事項だ。文句は受け付けねェ、文句ある奴ァここから消えるんだな」

殺気立ってきた男たちを止めるべく松平が言い放つとしぶしぶ浪士たちは大人しくなった

目はAを睨んでいるが…

「んじゃ、俺ァ仕事があるからもう行く。浪士組本結成までせいぜい腕磨いてな。目に余る行動した奴は即刻出てってもらうからなァ」

去って行く松平の背中を見届けた後、納得のいかない様子の連中を無視し屋敷の中へと足を運んだ

この浪士組へ志願する際、ひと悶着あったもののそれはまた別の話

今はちゃんと松平と佐々木の許可は得ている
屋敷は事前に見せてもらっているため、間取り等も把握済みだ

ガキとはいえ女のAがムサイ男共に囲まれて生活することを考慮して、母屋の一番奥にある女中用の一角を使わせてもらうことになった

少し狭いながらも部屋は複数ある
この組織がいずれ女中を雇うまでに至るのかは分からない。ともあれ今は選び放題だ

さらにその奥には大浴場とは別に一軒家にある程度の湯殿と厠もあるときた

ひとつ屋根の下とはいえ男たちとの生活に困ることは殆どなさそうだ

『…ん？』
女中棟へと続く廊下前に看板が立てかけてある

″この先女部屋、男は許可なく立ち入ることを禁ずる
　ps これを破ったら切腹だからよろしく″

こんな小娘に手を出すロリコンなんてそういないだろうに

『(そういえば松平公、私と歳の近い娘がいるって言ってたな…)』

彼の配慮に苦笑いしながら部屋に荷物を置いた後、木刀を持って早速道場へと足を向けた

以前チラっと見た時も思ったが…

『中々広い道場だな…』

改めて中を見回してみる
あの人数でも稽古するに十分な広さだ、流石立派な屋敷なだけはある

Aは中央を陣取り稽古を開始することにした

『__＿もう、３年か』

こうして道場で素振りするのも随分と久しい
木刀を振った時の風を切る音、床と足のこすれる音、振れば振るほど高揚していくこの感覚

目を閉じれば脳裏に浮かぶ、あの頃の自分たち…

ただただ楽しかったあの日々が