洋館2 (ページ41)

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ハチジュウイチページ41

松元side

「お湯加減どう？哲さ～ん」

ドア越しに声をかける

哲「丁度いいよ～ありがとう」

そう微かに聞こえた

「よし！一段落!俺も一休みすっかな」

そう畳の間に向かう

相「…あまた負けちゃったよ～いい線言っていたのに～」

和「…貴方が僕に勝てるわけないでしょ」

「また負けたの相羽さん…」

相「心は負けてない!」

和「意味不明ですよ笑」

…相羽さんもすごいよな勝てるわけない人に何度も挑戦するなんて

あっそういえばあの肩がいない…

寝室かな？…

「ｯ…ゲほごほんうっ!!!!!」

咳き込む声が聞こえた

「将さん？…大丈」

そこには…

布団に染み付いた赤い痕

口から赤い液体を垂れ流しながら口を抑える将君がいた

その水滴が滴りまたベッドに痕を残す

「えっ！…将さんどうしたのそれ!」

まさか…

冷や汗が滲む…

将「ｯ……げほん!……何だよ……これまるでうぷっ!!」

「将さん!!」

布団に駆け込む

「松元……!!」

目をうるうるして振り向く彼

そのベッドの向こう側においてあった一本の蓋が開けてあるペットボトルに目がついた

あれは…

将「……俺人生初こんな生臭い飲み物を味わったよ…」

震える将君…

和が沙羅さんからもらったらしい赤いオチャ
と書かれた飲み物…

トマトジュースかと俺は思っていた…

「まさかそれ…」

将「…ごめんちょっと気持ち悪いから外の空気すってくるわ」

口をティッシュでぬぐうと将さんは寝室部屋から出ていく

和「あれどこいくんですか？将さん」

将「いや天気が良さそうだから外出てみようかなって…」

相「日向ぼっこ？」

将「それとおんなじかな笑…」

そんな会話を遠くで聞きながらそれをてにもった

ドロッとした赤い液体

生臭さ

この二つを連想させるのは

…血

相「松元ちゃん？将ちゃん顔色悪かったけど…」

はっと振り向くと

相羽さんが…俺の持っているペットボトルと

ベッドに描かれた赤い痕をみた

和「どうしたんですか？」

和もひょっこりこっちに顔を出した

立ちすくむ相羽さんの顔が蒼白くなる

相「……ｯ!!」

和「?相羽さん？」

「待って相羽さん!!どこ行くの？」

相「将ちゃん……見に行ってくる」

そう一言告げると相羽さんは部屋から出ていった