【HQ】欠片集め【瀬見英太】

お面　　( 日向×瀬見 ) ページ1

夏になると祭りがあるだろ。そういうのは、ほら、家族だったり友達だったり。例えば部活の先輩だったり後輩だったり。
＿＿＿恋人だったり。



ちょっと自分で考えておいて恥ずかしくなってきた！そうだ。今はそんな夏のビックイベント夏祭りの真っ只中だった。浴衣を着て相手を待ってるんだ。もうかれこれ一時間位だろうか。…ああ、良いの良いの。俺が楽しみすぎて時間より前に来ちまっただけだからな。ひとり、苦笑して頬を掻いた。遠くから特徴的なオレンジが見える。夕日みたいに綺麗で俺は好きなんだ。勿論、眼も顔も手も足も全部。

「瀬見さん、待たせましたか？」
『待った。けど、良いんだ、俺が楽しみすぎて時間より前に来ちまっただけだからな』

にぃっ。と笑って見せれば相手もつられたように笑った。少し低い彼だけれども、そんな彼に魅力を持った俺はどんな奴に見えるんだろうな。お互いの唇をくっつけてキスを交わす。見えるんじゃないか。ってか？良いんだよ。此処は丁度木陰で木があるんだ。少し暗めの場所で。暗い方が日向は輝きやすいと思ったから、ここが良いって俺が頼んだんだ。指を絡めて、しつこく相手を求めて。ちょっと深めのキスをする。大人になったように相手に酔いしれるんだ。一通り終わればお互いの息だけが聞こえる。耳にくっついて離れない。



*。*。*。*。*。




暫く歩いていけばとある屋台でふわふわした髪が止まる。

『どうした？』
「瀬見さん、お面着けません??」
『何で』
「瀬見さんの顔、すごく綺麗ですから。ほら、さっきから周りの人に見られているの全然分かってないでしょ。これでも俺、あなたを独り占めする権利、ありますよね?」

妖しく笑って耳元で囁くものだから口から甘い声が出ちゃいそうで我慢する。ここ、外なんだけど。そんな突っ込みは言えなかった。くそ、何時も可愛いくせして、何で今日はこんなにかっけぇんだよ。

『…あ、っ……日向、ゃ、つけ、るから』
「……はは、感じちゃってるんです?」

ダメだ。ドSスイッチ入ってる。何処かで間違って押してしまっただろうか。…………。そんな記憶はないんだが。日向が離れてお面を買った。テカチュウのお面。

右にずらして着ける。日向は正面でとか言うけどな。さすがにそりゃ無茶だぜ。どうやってもお面から顔がはみ出る。今回はキスで許してもらった。拗ねてたけど。


*。*。*。*。*。

日向×瀬見 どうでしたか。
ありだとおもいませんか！？主はマイナーに走る人間です。

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