. JM ページ9
19:52
《きんきゅう》
と、さんにんのカカオトークのグループにメッセージが届いた
今日は、学校帰りにトッポギを食べに行こうと言っていたけど
急遽テヒョンが彼女に誘われたって言って無しになって
予定より早めにお風呂に入った、その後だった
僕よりも早く、なにが？と返信をするテヒョンに
同じように打ち掛けた文字を消して彼女からの返信を待つ
《ユンギ先輩に誘われた》
小さな吹き出しの文字を何度も、何度も読み返した
意味がわからないんじゃなくて、彼女の気持ちを間違えずに汲み取るために
《ジミン家の前に集合》
でも、ほらね
テヒョンはこういう時、無駄が少ない
10分後
アパートの下に行けば、もう外は真っ暗になった中、ぼんやりと携帯の光に照らされたテヒョンがいた
早いね、と声をかけたら
彼女送ってそのまま来た、と携帯にロックをかけながらそう言った
20:13
「あ、いた！」
ぼくたちを見るなり安心したように笑ったAは
大きめのTシャツに、下はジャージ
いつもより薄めの化粧をしてるか、もしかしたらすっぴんかな、と思った
制服姿しか見たことなかったぼくたちは、
あ、テヒョンはわからないけど、少なくとも、ぼくは少しドキドキした
ルール違反だ。
今日は色んなことが
そんなことを考えていたのは、もしかしたらぼくだけかもしれないし
ふたりもわかっていながら、距離を保っていたのかもしれない
TH「で、どこに？」
「ユンギ先輩の家」
JM「…え」
TH「やめとけ」
テヒョンはAの顔を見ずに、制服のシャツを捲りながら呟いた
TH「ユンギ先輩のことを悪く言うつもりはないけど
…でも家に行くってことの意味くらいわかるだろ？」
恋愛経験のない僕にもテヒョンの言いたいことはわかる
Aも、わかってる。という顔をしながら床を見つめて
こういう時、口を開かなきゃいけないのは、ぼくだ。
だけど、今までとは状況が違いすぎる
テヒョンがAが楽しみにしてたウェブドラマの結末を言ってしまった時
Aがテヒョンのお菓子を食べてしまった時
そんな、可愛らしい雰囲気の悪さじゃない
それに、経験がないことに対して、言葉を発するのは責任が取れない
TH「付き合ってからにしろよ、行くなら」
ぼくが脳内で、言葉を打っては消してを繰り返してたら
テヒョンは、彼女に、そう言った。
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ray(プロフ) - ぽんずさん» ありがとうございます！楽しんでくださる方がいて嬉しい限りです^ ^ (2020年9月12日 14時) (
レス) id: 6deec65d7c (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 言葉選びが素敵で、ストーリーも楽しみにしてます！ (2020年9月12日 2時) (レス) id: bbaf3f1256 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ray | 作成日時：2020年8月15日 20時
