■三十二話 ページ33
引き続き日帝side
_ガタガタ…ピシャン
少し…いや、かなり立て付けの悪い戸を閉め私は部屋を出ました。
やはり修理が必要か…
…おや、なんだか騒がしいですね…
なんでしょう。今日は特別な予定などなかったはずですが…
「ああ!!日帝様!良かった、探しましたよ〜」
私のもとに走ってきたのは、Aさんの勤める病院の医師。
「何があったんですか。」
「はい、いつも通り患者の検診をしているとき、いきなり連合軍に攻められまして…多数の怪我人が出ました。病院だった建物はもう破壊されてしまい、使えないのでここに逃げさせていただきました。」
「怪我人はどれくらいいるのです?」
「まだはっきりと分かりませんが、恐らくその場にいた人の半分以上の人数です。」
極楽蜻蛉の連合軍の野郎…
ここら一帯で一番大きい病院に手を出しやがって…
「あの、に、日帝様…?」
…ああ、いけないいけない、私としたことが、殺気を出しすぎて部下を怯えさせてしまった。
「…とりあえず早急に、ここにある薬品で怪我人の看病を頼みます。それから、記録係…Aさんを連れてきてもらえますか。」
Aさんは、この一年で驚くほど成長し、仕事もこなすのが早くなりました。
なので、怪我人の記録をしてもらいましょう。
その間に今年からの記録係の梅さんには_
「…あの…日帝様。」
医師が言いにくそうに話しかけてきました。
もっと堂々と話せないものか…
「あの、Aさんは、記録を取ることはできません。その、怪我をして、意識不明の重体なのです。」
「…そうですか、それなら梅さんを連れてきなさい。」
医師は、少し驚いた顔をして去っていきました。
恐らく、私がよくAさんと話していたから、ショックを受けると思ったのでしょう。
しかし、私は帝国です。
そのような小さなことでは動じません。
…動じてなんか…いません。
…何故、こんなとっくに捨てたはずの”心配”という感情が沸いてくるのでしょうか。
……これから仕事をする人が減るから心配しているのでしょう、私は。
そう、それ以外あり得ない…
だって、私は帝国だから。
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元素番号114番 - 桜羅 紅恋華さん» 私の小説は悪夢をもとに書いたものがほとんどです。怖い夢よく見るんですよ…その見た夢から好きなのを選んで小説書いてます。好みの似ている方がいらっしゃって、とっても嬉しいです!これからもバッドエンドいっぱい書くので、良かったら見てみてください…! (2017年1月3日 11時) (レス) id: a51dd1e98c (このIDを非表示/違反報告)
桜羅 紅恋華(プロフ) - 元素114番さんの小説,『冬眠計画』といい『うたたね』といい,私の趣味にどストライクしてるんですよ…!発想も凄いし,羨ましい限りです…。いきなりの変な長文ですみません,これからも楽しみにしてます!! (2017年1月3日 0時) (携帯から) (レス) id: 2a546265fa (このIDを非表示/違反報告)
元素番号114番 - 翡翠さん» ありがとうございます!!これからも更新頑張りますので、最期まで見届けて頂ければ何よりです。 (2016年12月10日 21時) (レス) id: a51dd1e98c (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 面白かったです。続き楽しにしてます! (2016年12月10日 7時) (レス) id: 00e0536328 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:元素番号114番 | 作成日時:2016年12月5日 16時