▽十二話 ページ13
「_Aさん?」
その優しげな低い声で目が覚めた。
あかん、私、菊さんに迷惑かけてしもた…
「Aさん、起きたんですね。」
「あっ…はい!心配おかけしました!」
「元気そうで何よりです」
そう言って菊さんは柔らかく笑った。
「ところで…先程魘されておりましたが、怖い夢でもみたんですか?」
「え?」
なんやっけ…
なんか見たような気がするけど…よく覚えてない…
確か…何もない夢やったような…
ただ、白いってことしか覚えてない…
いや、ただの白いだけの夢やっけ…
考え込んでしまった私をフォローしてか、菊さんが話題を変えてくれた。
「ところでAさん、気分はどうですか?」
「ん?…ああ、そっか、私倒れたんやっけ…?もう大丈夫です、すこぶる快調!!」
「それはよかったです。凄い熱だったんですよ。なにか最近疲れたことなどあったのでは?」
「疲れたこと…?特に…ないと、思うんですが…」
なんやろ、菊さん見とると、悩みがないって断言できやんような…
あと、さっきのことやけど、急に菊さんの目が紅く見えたんよ。
光の加減やと思うんやけど、なんかめっちゃ不安になった。
でも、まあ、これは倒れるほど悩んではいない。
私は、うつむけていた顔を菊さんの方に向けた。
菊さんの綺麗な黒い瞳と目が合う。
綺麗や。
一瞬、見とれとった。
「…あっ、えと、悩みっていうほどのの悩みは何もありません!」
「…本当ですか?」
「はい、多分。」
「…そうですか、それではまた何か相談でもあれば私はいつでも乗りますよ。」
「ありがとうございます」
菊さんの瞳は何故か哀しんでいるように見えた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
29人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
元素番号114番 - 桜羅 紅恋華さん» 私の小説は悪夢をもとに書いたものがほとんどです。怖い夢よく見るんですよ…その見た夢から好きなのを選んで小説書いてます。好みの似ている方がいらっしゃって、とっても嬉しいです!これからもバッドエンドいっぱい書くので、良かったら見てみてください…! (2017年1月3日 11時) (レス) id: a51dd1e98c (このIDを非表示/違反報告)
桜羅 紅恋華(プロフ) - 元素114番さんの小説,『冬眠計画』といい『うたたね』といい,私の趣味にどストライクしてるんですよ…!発想も凄いし,羨ましい限りです…。いきなりの変な長文ですみません,これからも楽しみにしてます!! (2017年1月3日 0時) (携帯から) (レス) id: 2a546265fa (このIDを非表示/違反報告)
元素番号114番 - 翡翠さん» ありがとうございます!!これからも更新頑張りますので、最期まで見届けて頂ければ何よりです。 (2016年12月10日 21時) (レス) id: a51dd1e98c (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 面白かったです。続き楽しにしてます! (2016年12月10日 7時) (レス) id: 00e0536328 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:元素番号114番 | 作成日時:2016年12月5日 16時