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朝一番。
東の方から登った朝日がやっと、木々の側面を照らし出した時刻のことだった。ベルをけたたましく鳴らす彼の元へ、駆けつける。
『どうしたのだわ？』
「ねえA！薔薇とセンニチコウが咲いたよ、雨だ！雨が降ってる！見にいこう！！」
『え？風邪ひくわよ？ていうかまだ日が昇って間もないから後で行きましょうね。それに朝ごはんもまだよ、そもそも着替えてない』
「ん！！後で行こう！ね！！」
『え、ええ…』
曖昧に頷いた。
センニチコウそんなに見たいか？いや確かに綺麗だけれども。
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なんていって、私が全部思い出したのが少し後。
『…いつか、梅雨の日にここの花を見にきましょうね。それから、その日は何もかも忘れて、二人であの滝のある森へ行くの。それで、誰も知らないところまで野イチゴを摘みにいきましょう？そしたらきっと、それでジャムを作って、それで』
なんて言ったのを本当に守ってくれようとしてくれてる彼は、多分それを今日決行する気でいる。や、やばい。前にも一度抜け出してお叱りを受けたことがあるんだぞ…
「ごちそさま！よし、行こう！薔薇とセンニチコウ！」
『まって、傘！よし！ウワ！！濡れないで！！！』
「はは！ごめんな！それよか見ろよ、こんなに綺麗なんだな！！なんかキラキラしてる気がする」
『雨に濡れてるからね。ね、お日様の下の花も綺麗だけれど、こっちも綺麗でしょう！』
「…ん！じゃあ次な！雨もちょうど止んだし、滝のある森に行こう。そんで、誰も知らない所まで行って野イチゴを摘みに行こう」
『だ、ダメよ！！！そんなのっ、そんなのっ！！』
「…ふへ、内緒な！」
『…む、ぅ』
私が貴方の笑顔に弱いの知っててそんな顔するから、ずるい人！なんて。
「ぅ、わあ！でっかい町だな〜…！俺、俺初めて…！」
『森はすぐ先よ、下向いてて。私が手を引くから…！』
なんて言ってパシ、と手を握る。う、うわうわうわ〜！！転孤くんの手なんて握っちゃってやばいぞお…照れくさいからいつも「貴方」なんてしか呼べないのに！それだけで飽き足らず名前なんて呼んじゃった！！！やばい！
…なんて、生娘みたいな反応するな私。これじゃまるで、まるで彼を好きみたいじゃないか。……好きだけど。好きだけど！
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ゆうな(プロフ) - 兎に苺大福さん» わああカットされた所とてつもなく気になる……！！！あんな漠然とした説明でビビッとくるの素晴らしいです笑はい！続編楽しみにしております！！ (2019年3月15日 22時) (
レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 兎に苺大福さん» むずず、可愛かったです笑筆早くないです！？びっくりしました！笑とても幸せになりました。こんな世界線があったらなあ。ifって最高ですね。ご不満一才御座いません！！ありがとうございます！！！ (2019年3月15日 21時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 兎に苺大福さん» 楽しみにしております！！リクエストですか…！私は夢主ちゃんと弔君がただほのぼのしてるお話が読みたいですね！こう、ベンチに座ってお話してるだとか、公園にいる猫と戯れてるだとか…！！…漠然とした説明ですみません汗 (2019年3月15日 19時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - とってもとっても尊いです……なんだか久し振りに胸が締め付けられるお話に出会えてとてもワクワクしております！！！とても好きです！！更新頑張ってくださいね！ (2019年3月14日 23時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
らる@盃(プロフ) - この作品最高です…！死柄木の小説が少なかったから…ありがとうございます！← (2019年1月13日 18時) (レス) id: 0f8ed7e297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬谷 | 作成日時：2019年1月5日 10時
