7話 ページ7
「ふふ、よかったわ、食欲はあるようね」
『……食堂は、何処だ』
「出たら真っ直ぐ右に向かって、そしたら＿＿＿」
「今なら食堂に居ますかね、シド君。サッチ隊長、今日会わせるみたいですよ」
今にも消えてしまいそうな彼女を見送り、
すぐそばでカルテとにらみ合いをしている船医に話しかけたナース。
「親父さんから聞いた時はびっくりしたよ、シドが言う12年前の妹がAちゃんなんだってね」
「えぇ、でもお互い、あの事件での生き残りは自分だけだと思っているようで…
でも、どうして親父様はお二人にお話しされないのかしら」
「サプライズ提案したの、サッチ隊長らしいね。なんでも面白そうだからだとか」
「‥‥‥‥サッチ隊長；そう言えばあの毒ガス、
何故Aちゃんには効かなかったんでしょう…」
ああ、とあごの髭をポリポリかいた船医はカルテを置いて振り返った。
「おそらくだが……あれはAちゃんが作った毒だろう。
他の人間よりも多く体内に毒が回ってたから少々危なかったけどね」
「え？……」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
此処が食堂か
目の前にそびえ立つ食堂への木の扉、その奥からは食器がぶつかる音
男たちの話声が聞こえた。賑やかだ……うるさいほどに
扉を開けて中に入ると、自分に気づいたクルーが挨拶をしてきた。
お？と声を上げ、クルーたちが次々に気づきだす。
「嬢ちゃん目ェ覚ましたか‼おはよう！」
「君がか、おはよう」
「よ！嬢ちゃんおはよう！」
『……っ……サッチは何処だ』
ただの挨拶が、チクチクと心に突き刺さってくる。
居心地が悪い。早く食器を返そう、にしても、これの何処に
自分が居なくなってはいけない理由があるんだ。
「っはは、サッチ隊長指名かよ〜！……隊長なら奥の調理室だ、行ってこい！」
一瞬曇ったクルーの顔が脳裏に焼き付いた。心がまたチクリと痛む
『ああ……その、すまない……』
フッと顔を背け、居づらいこの場から逃げるように調理室に向かった。
『サッチ……』
「ん？…‥‥‥‥ん?!Aちゃん？！」
『Aでいい。飯……っ。食器、返しに来た』
ありがとう。自然に言おうとした自分に驚いた。
「おう！食欲はあったんだな、よかった！そうだ、そこちょっと座っててくれ」
『？………いや、いい、自分はすぐ戻る』
「いーからいーから‼!」
自分の手からトレーをとると、調理室から出、
食堂のカウンター席に連れてこられた。
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錦戸。(プロフ) - 蜜柑さん» 有難う御座います。白ひげ海賊団いいですよね^^ (2018年4月10日 17時) (
レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 錦戸。さん» 白ひげ海賊団大好きなので続き楽しみにしています (2018年4月9日 3時) (レス) id: 77722fac74 (このIDを非表示/違反報告)
錦戸。(プロフ) - 黒猫の涙さん» 有難う御座います、そう言って戴けて嬉しいです。更新頑張りますｂｂ (2018年4月4日 5時) (レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫の涙 - 面白い！！続き読みたいです！楽しみにしてます。更新頑張って下さいo(*⌒―⌒*)o (2018年4月3日 23時) (レス) id: 857950a1df (このIDを非表示/違反報告)
錦戸。(プロフ) - わお、60位……ちょっともう怖くなってきてます。有難う御座います。 (2018年4月3日 22時) (レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：錦戸。 | 作成日時：2018年3月31日 19時
