19話 ページ19
「どういうことだ？Aちゃんは気絶してるんだ、勝者はシドだろう？」
「よく見てみなよ、シドの額」
何故だ。とAの勝利に納得がいっていないクルー
ハルタがシドの額に向け指を差すと
あぁっ!!と声がやまびこの様にクルーが次々に声を出した。
シドの額に貼られた紙の的は
灰色に染まっている。Aは最後の一発を、確実に当てていたのだ。
「嘘だろ…Aちゃん…」
唖然と口を開けたままそう言ったクルーの隣で
ビスタは鼻したの髭を弄りながら弧を描く
「さすがだな、400人以上も居た海賊を一人で殺ったってだけのことはある」
一瞬、ぼーっとしていたシドも我に返って額の紙をはがした
「ははっ、負けちまった」
最後はついムキになったってのに。
床で気絶している妹、Aを抱きかかえると
パタパタと船の奥からナースと白ひげがやってきた。
「ちょっとシド君!Aちゃん完全に治ってないのよ!?また傷でも開いたら……！」
「女の子ってちゃんとわかってるの?Aちゃんは女の子扱いは嫌いだって言うけど、ちゃんと考えてくださる……？」
「グララララ！まあいいじゃねェか……息子たちとも仲良くしてくれてんだ、また開けば治してやらァ」
「オヤジ様っ!!……もう、シド君とりあえずAちゃんを寄越してください」
シドの手からAを奪い病室に運んで行ったナースを白ひげが見送ると
クルーらに向きかえり、口を開いた。
「アイツは見ての通りシドと同じぐらい強い、だが自由ってのを知らねェ……
俺の娘になる奴が自由を知らねェなんて、かわいそうだと思わねえか
息子たちよ」
突然のことに言葉を失うクルー。各隊長たちも目を見開いていた。
その中でも一番驚いていたのはシドであった。
「お、オヤジ!!Aは乗せねぇんじゃ……！」
「次の島に着いた時、アイツぁここを降りるのか決める、
それまでにアイツを自由にしてやれ。首輪なんかに繋がれて吼えてる犬は
野放しにした方が面白れェ……そうだろう？」
横目でシドを見た白ひげは、少し前のシドを思い浮かべる。
シドはそれを感じ取ったのか、戸惑っていた顔から
ふわりとした笑顔に変わった
「オヤジっ……ありがとう」
「男が泣いてばかりいるんじゃねェ、アホンダラァ……」
(「でも、自由にってどうすりゃいいんだ？」)
(「んなのやりたいようにやらせるのが一番だろうが！」)
(「俺等は海賊なんだからよ」)
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錦戸。(プロフ) - 蜜柑さん» 有難う御座います。白ひげ海賊団いいですよね^^ (2018年4月10日 17時) (
レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 錦戸。さん» 白ひげ海賊団大好きなので続き楽しみにしています (2018年4月9日 3時) (レス) id: 77722fac74 (このIDを非表示/違反報告)
錦戸。(プロフ) - 黒猫の涙さん» 有難う御座います、そう言って戴けて嬉しいです。更新頑張りますｂｂ (2018年4月4日 5時) (レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫の涙 - 面白い！！続き読みたいです！楽しみにしてます。更新頑張って下さいo(*⌒―⌒*)o (2018年4月3日 23時) (レス) id: 857950a1df (このIDを非表示/違反報告)
錦戸。(プロフ) - わお、60位……ちょっともう怖くなってきてます。有難う御座います。 (2018年4月3日 22時) (レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：錦戸。 | 作成日時：2018年3月31日 19時
