11話 ページ11
「Aちゃん、薬の時間よ」
『‥‥…ティファニー、‶ちゃん"はやめてくれ』
「そうだったわ、ごめんなさい。それじゃA。
包帯を外すから、服、脱がすわよ？」
『ああ、頼む』
手元に開いている本を閉じ、ナースに服を脱がしてもらう。
服と言っても、ひもで2か所結んで着れるワンピースのような患者衣だ。
「女の子なのに女扱いされるのが嫌って、何か理由でもあるのかしら？」
『……話すほど深い理由はない』
「ふうーん、あ、そう言えばシド君は今21歳だけど、Aはいくつ？」
『18』
「そう、18………え？！18？！」
患者衣がパサリと肩から外れ、腰に落ちた。
同時に包帯だらけの体が露わになり、ブルッと身震いをしてしまった。
ちょっと、寒いな。
「それじゃあ、6歳の頃から旅をしてたってことになるわ。本当に？」
真っ白で何もなかった背中も、銃痕と深い切り傷で埋め尽くされてしまっている。
その傷口に薬を塗っていくナースのティファニーは自分の過去に興味津々だ。
『ああ、ただ強くなって、マッド海賊団を滅ぼすことだけ考えてきた。この12年』
「そんな……いいえ、何でもないわ。良かったわね、お兄さんと再会できて」
腕の包帯も交換し、ふふと笑みを作ってティファニーはそう言った。
『……ああ、よかった』
心の底から、そう思った。するとティファニーは一瞬目を見開いたが
ええ。とまた、微笑んだ。
コンコン
「A、調子はどうだ？エース隊長も来て……あ、すまん邪魔したみてぇ…」
返事も待たずに戸を開けて、兄貴とエースは病室に入って来た。
『構わない、それよりどうした兄貴』
戸を閉めようとした兄貴にそう言うと、後ろをきょろきょろと見回して
中に入って来た2人。
「エース隊長、またやらかしましたね？」
「ちょっと悪戯しただぐれぇで、すーぐ切れちまうもんな！マルコは！」
「俺まで巻き込まれるの、ホント勘弁してくれエース隊長……
A〜！慰めてくれよォ……」
『6年間一緒に居たがこんな兄貴は知らねェ』
プイとそっぽを向くと兄は抱き着いて泣きべそをかいた。
「俺こんな冷たい妹しらねェ…！一昨日は大好き！愛してる！って言ってくれたのにな〜」
『う、うるさいぞ兄貴‼あの時は感情的になっただけだ、もう言わねぇ』
「なんだよ兄貴って！前はお兄ちゃんだったってのに……口調も変わりやがって。前のお前はどこ行ったんだよ？」
「エース隊長、こちらでお茶でもいかが？]
「おう、頂くわ」
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錦戸。(プロフ) - 蜜柑さん» 有難う御座います。白ひげ海賊団いいですよね^^ (2018年4月10日 17時) (
レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 錦戸。さん» 白ひげ海賊団大好きなので続き楽しみにしています (2018年4月9日 3時) (レス) id: 77722fac74 (このIDを非表示/違反報告)
錦戸。(プロフ) - 黒猫の涙さん» 有難う御座います、そう言って戴けて嬉しいです。更新頑張りますｂｂ (2018年4月4日 5時) (レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫の涙 - 面白い！！続き読みたいです！楽しみにしてます。更新頑張って下さいo(*⌒―⌒*)o (2018年4月3日 23時) (レス) id: 857950a1df (このIDを非表示/違反報告)
錦戸。(プロフ) - わお、60位……ちょっともう怖くなってきてます。有難う御座います。 (2018年4月3日 22時) (レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：錦戸。 | 作成日時：2018年3月31日 19時
