01.はじまり ページ1
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出逢いは高校入学したての春だった。
「好きです、付き合ってください！」
突然知らない先輩に、桜が舞う校舎の裏庭に呼び出された。
これはそう、多分告白というやつで。
「ごめんなさい、無理です」
「友達からでも…」
「無理です」
私が真顔でそう答えると、相手はまだ何か言いたげな表情をしながら渋々その場を去っていった。
「すげーバッサリ」
背後から声がして振り向くと、犬みたいに目がクリクリした男の人がタバコを咥えながらこっちを見ていた。
「新入生でしょ？相手先輩なのに、物怖じせずすごいね貴方」
そうやって笑う顔はちょっと意地悪な感じ。
この人、確か入学式で見たような。幼い顔してるけど、先生だよね？
告白現場を盗み見なんて、悪趣味だな。まあどうでも良いか、なんて考えつつ。
「だって、おかしくないですか？私はあの人のこと初めて見たし、話をしたのも初めてなのに私を好きだ、なんて。そんな状況でどうやったら私なんかを好きになれるんでしょう」
「一目惚れってやつなんじゃないの」
「何それ。バッカみたい」
この頃の私はまともに恋愛をしたことがなくて、一目惚れなんて信じられるわけがなくて。
「せめて友達くらいなってあげりゃいーのに」
「嫌です」
「きっつ」
「駄目ですか？」
「全然？」
一瞬、生暖かい風が止んだ。
「俺は好きよ、貴方みたいにはっきりしてる子」
そう言って微笑んだ顔が、目が、あまりに優しくて儚げで
どこか寂しくて。
私は一瞬で二宮先生に恋をしてしまったんだ。
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れもん♪(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！！2019年は本当に色々…ありましたね。今は完全では無いですが復活…。やっぱりニノちゃんのこと、大好きなんですよね。嫌いになれないです。休止まで精一杯応援しましょうね！これからも頑張ってください！ (2020年2月24日 20時) (
レス) id: 94ce30e2f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燐 | 作成日時：2019年8月18日 0時
