【文スト】salvation of a saint Ⅲ (ページ41)

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依頼と船ページ41

「温牛乳砂糖入り」

モンゴメリが言葉を発する前に鏡花が注文をする

モンゴメリは舌打ちをしながら戻っていった

敦の頭は？で埋め尽くされた

「大丈夫」

鏡花は短刀を出し

「何かあれば先に刈り取る」

「…」「鏡花仕舞いなさい」

Aは敦に声をかける

「敦君本当に心当たりないの？」

「うーん…」

敦はかなり悩んでいる様子であった

まあ敦君に限って他人を裏切る事はないだろう

「あ忘れてたわ」

モンゴメリはそう云うと書類を出した

「変な人が来て探偵社に依頼ですって此処に来るだろうから渡してくれって」

「「依頼？」」

敦が手に取ろうとするとモンゴメリは書類を持ち上げる

「貴方にじゃないわ」

モンゴメリは視線の向きを変える

ーそこのおチビさんによー

「……私？」

A 敦鏡花はある船着場へと移動していた

「依頼の内容は『大金の入った鞄を指定企業まで届ける事』」

「鞄はこの辺りの船に置かれているみたいだけど……」

「難しい任務じゃない」

「うん……」「そうねただ……」

「「どの船？」」

船着場には多くの船が並んでいた

「書類不備かな船の情報だけ無いんだこの船全部調べる時間は迚も……」

「手分けして捜すしかない」

「そうね」

三人は方々へと散らばった

背後からモンゴメリは1枚の紙を持ちながら微笑んでいた

「この船も違かったか…」

このまま手当たり次第捜していたらそのうち軍警に通報されるな…

「どうしようかしら… ん？」

彼処にいるのは敦君とモンゴメリさん…

彼女の手に紙… 彼女が盗ったのね

兎に角彼処は行かなきゃね

Aは敦達の元へと駆けて行った

「馬鹿じゃないの！？」

というモンゴメリの叫び声が聞こえ Aは

「(敦君怒らせるような事云ったな…)」

と考えていた

Aが辿り着く前にモンゴメリは書類を丸め海に投げ捨てた

「駄目！！」

Aは叫んだが声は届かず敦は海へと飛び込んだ

「敦君…！！」

「……いやに遅いわね」

モンゴメリは中々上がってこない敦に疑問を抱き始めていた

すると敦の手のみが上がってきた

「！ちょっと……嘘でしょ！？」

モンゴメリが振り向くとAが駆けてきた

「敦君！」

「貴方！トラ猫ちゃんが！」

「此処の海辺は係留用の鎖が棄ててあって危険なの！！」

Aはそう云い海へと飛び込んだ

モンゴメリは狼狽えながらAの後を追い海へと飛び込んでいった