【文スト】salvation of a saint Ⅲ (ページ13)

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協力依頼ページ13

Aが行方不明となって三日過ぎた

探偵社員は総出でAの捜索に当たったが乱歩でさえ見つけられなかった

「…遣るしかないか」

太宰はポツリと呟き溜息を吐いた

ポートマフィア

「ー以上が報告書となります首領」

首領執務室では中原がある報告を行なっていた

「ふむ… それで"彼"の行方は？」

「今探していますが恐らく見つからないでしょう」

「困ったねえ」

森は苦笑する

ポートマフィア内ではある構成員が行方不明になる事件が発生していた

それも構成員はポートマフィア内の情報を握ったまま行方不明となったのである

「さてこういう時は如何するのが正解かな」

ー太宰君ー

森は中原の背後を真っ直ぐ見つめる

中原が振り向くとそこには太宰が立っていた

「太宰！？手前何で此処に…！？」

「今回は事情が事情だこの男を見た事ありますよね？」

太宰は森にある写真を見せた

「…要件は何だい？」

森は太宰を見る

「彼の名は"真柴義之" ポートマフィア構成員で化学班だった筈です今行方不明なんですってね？」

ニコリと笑う太宰に中原は睨む

「手前…脅してんのか？」

「嫌だなぁ脅迫じゃなくて協力依頼と取って欲しいな」

「協力依頼？」

中原が怪訝な顔をする

「Aちゃんが行方不明になった」

「「！？」」

森と中原は驚く

「それで？東野君の失踪事件と真柴義之の失踪事件何か関わりでもあるのかい？」

「相変わらずですね」

太宰は続ける

「真柴義之はAちゃんの幼少期に接触を試みてますがAちゃんが逃亡その後ポートマフィア構成員であった一人の男に育てられています」

「だから何だって云うんだよ」

「本当に脳筋で困るね中也は」

「ああ！？手前今何て言った！」

「真柴がポートマフィアに入ってきたのは8年前その頃からAちゃんの動向を追っていたんだろうそして真柴は探偵社に現れた」

「探偵社に？」

「恐らくAちゃんの居場所を特定するためだろうね」

「奴の目的はAの誘拐ってことか？」

「恐らくそれだけじゃないだろう Aちゃんの異能力が目当てだろうからね」

「太宰君の要件は判った何故それがウチと関係あるんだい？」

「ポートマフィアの情報を握って真柴は消えましたそして彼は探偵社員であるAちゃんを誘拐 Aちゃんが無事に発見されれば奴の行方も判りポートマフィアは奴を消すことが出来る合理的判断では？」

太宰を見る森

「いいだろう契約成立だ」