【文スト】salvation of a saint Ⅲ (ページ2)

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ヤル気ページ2

「ふん襲ったはいいが探偵社員はおらず暴れて店を壊しただけの無駄骨か」

ある隠れ家で構える異国の男達

「愉しかったなぁ？」

「勿論ですボス」

喫茶が襲われたのは探偵社の周りを荒らせば組合の遺産の在処を吐くだろうという策略であった

ボスと呼ばれた男は爪を掲げ珈琲の香りを楽しみ瓶へと入れた

すると部下の男が連絡を伝える

「探偵社員が動き出したそうです」

「おれたちを捜しに？無駄なことを犯罪者組織『ザアパルク』は指名手配犯の寄合だぞ？」

男が隠れ家が破られることはないと嗤っていると

「開きました！」

と扉を破壊し元気に答える賢治が現れた

続々と入る一同

「ば……バカなこの隠れ家を見つけられるはずが」

「乱歩さんが五秒で割り出したよ」

答える太宰

監視カメラは谷崎が武装した見張りは国木田敦が対処

「君達にはお礼を云わないと」

ーおかげで遣る気が出たー

そこには黒い笑みを浮かべる太宰乱歩与謝野 Aの姿があった

最後の足掻きでボスは電話を掛けたが

「莫迦か！？あの探偵社を怒らせたのか！？命が百個あっても足りん！俺達は降りるぞ！」

と切られてしまった

半泣きで振り向くボスに与謝野が

「アンタ指の爪を剥ぐンだって？」

と笑顔で肩を叩く

何度も解体され悲鳴を上げるボスにAは手を差し伸べる

「大丈夫ですか？私がその痛み変わりますね」

Aは異能力『聖女の救済』を使い痛みを受け持つ

Aの姿はまさに聖女であったが

「ああこれは酷い…とても辛かったですね」

と云いさりげなくボスの肩に触れる

すると先程とは比べ物にならない激痛が走る

「ああ御免なさい！触れてしまいました！」

などと態とらしい演技を何度も続け制御不能にまで追い込んだ

何気に最も非道だったのがAであると全員感じていた

「はぁー落ち着く」

喫茶『うずまき』は元に戻り探偵社員はくつろいでいた

店長の爪も手当がされていた

「結局組合の遺産ッて何だったンでしょうね？」

谷崎は疑問を浮かべる

「そんなモノは無いよ」

「無い？」

「既に別の奴が回収している大方其奴からの偽情報に踊らされたんだろう」

「そう云えば組合の残党って結局……」

カランカランと扉の鈴が鳴る

「あらお疲れさん皆にも紹介しないとね新人のー」

そこには出前から戻ったモンゴメリの姿があった

モンゴメリは敦を見ると持っていた出前鞄を投げつけた

「何で逃げるんだよ！？」

「何となくよ！！」