【文スト】salvation of a saint Ⅱ (ページ44)

今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:37,291 hit

支配者の能力ページ44

Aと久作を救出し一行は階段を上る

「おいクソ太宰その人形寄越せ」

「駄ー目万一に備えて私が預からせて貰うよ」

太宰はAに外套を掛ける

「あの太宰さんお気持ちは嬉しいのですがこの外套…」

「駄目中也が変な目で見るからね」

「それは手前も同じだろうが！」

中原はイライラしていた

「あぁ糞昔から手前は俺の指示を露程も聞きゃしねぇこの包帯の付属品が」

「何だって？中也みたいな帽子置き場に云われたくないね」

「この貧弱野郎！」

「ちびっこマフィア」

「社会不適合者！」

「子供か」

溜息をつくA

「その程度の悪口じゃそよ風にしか感じないねぇ」

ドヤ顔をする太宰

「手前が泣かした女全員に今の住所伝えるぞ」

「ふんそんな事……」

太宰は澄まし顔でいたが

「…… それはやめてくんないかな？」

「……最低」

Aの蔑む目を痛く感じる太宰であった

中原が扉から出ると首に何かが巻きついた

「！？」

「さっきから妙に……肩が凝る……働きすぎか……？」

不気味な雰囲気のラヴクラフトが現れ中原が壁に投げ飛ばされた

「中原さん！！」

駆け寄るAと太宰

「むぅ流石組合の異能者驚異的な頑丈さだ」

「踏むな！」

「何してるんですか…」

ラヴクラストが三人の方を向く

「来るぞ如何する？」

「ふっ如何するも何も私の異能無効化ならあんな攻撃小指の先で撃退」

すると太宰にラヴクラフトの攻撃が当たる

「太宰ィ！？」「太宰さんっ！！」

ラヴクラフトの触手は中原へと向かうがそれを打撃を繰り出し防いだ

「重い……拳……」

「おい太宰！」

「しっかりしてください！」

「うふ……うふふふふ」

「気持ち悪ィな撲ち所が悪かったか？」

太宰は咳をし吐血していた

「手前……深手じゃねぇか」

「あの触手……実に不思議だ異能無効化が通じない」

「莫迦な有り得るのか？」

「そんな…」

「私の無効化に例外はないよ可能性は一つしかない」

ーあれは異能じゃないんだー

「はァ……！？」「え…！？」

ラヴクラフトはブツブツと何かを呟きながら向かってくる

Aはそんな姿に恐怖を覚えた

「愉快な冗談だなァオイ異能じゃねぇならありゃ何だ？」

「仕方ない懐かしの遣り方でいこう」

懐かしの遣り方…

「作戦暗号『恥と蟇蛙』は？」

「はァ？ここは『櫺子の外に雨』か『造花の嘘』だろうが」

「中也私の作戦立案が間違ってた事は？」

太宰の表情で中原の意志は固まった