【文スト】salvation of a saint Ⅱ (ページ41)

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反撃の狼煙ページ41

カッ

「！」

太宰は無数の光に包まれ包囲された

「こんばんは」

木陰からジョンとラヴクラフトが現れた

「うちの作戦参謀は敵行動の予測が得意なもので」

「……罠か」

森は語る

「……仮に当時の太宰君に首領の地位簒奪の意志がなかったのだとしても私の選択は凡て論理的最適解だ後悔など無い」

「………」

森は血飛沫の飛んだ壁を見つめる

「だがもし太宰君が今も私の右腕ならば組合ごとき……」

"鬼は他者の裡にも鬼を見る"

「広津さん前線への通信機を頼む」

広津は通信機を差し出す

「既にこちらに」

「探偵社にはああ云ったが"完全な同盟を結ぶ論理解は存在する"」

ラヴクラフトは何かの気配を感じた

「同盟の本質とは「先払い」だ相手の為に先に損を支払いそれが百倍の利となって返ってきて初めて」

ラヴクラフトに巨大な岩が激突した

ー過去の遺恨を超えた同盟が可能となるー

ラヴクラフトが吹き飛ぶ

すると岩から何か飛んだ

組合の構成員が銃を乱射する

がそれらは当たる事なくカランカランと乾いた音を立て落下した

溜息をつき嫌な顔をする太宰

「嘗て敵異能組織を一夜で滅ぼし「双黒」と呼ばれた黒社会最悪の二人組 ……一夜限りの復活だ」

砂埃の中から人影が現れる

「最初に云っとくがなァ」

岩の上に立っていたのは中原であった

「この塵片したら次は手前だからな？」

中原の表情には嫌悪が浮かんでいた

「あーあ矢っ張りこうなっただから朝から遣る気が出なかったのだよねえ……」

太宰は頭を抱える

「バカな！こんな奇襲戦略予測には一言も……」

ジョンは手から木の根を出し反撃をしようとするが

「はい悪いけどそれ禁止」

太宰が肩に手を置くと異能が消えていった

「なっ…… 異能無効化！？」

驚きを隠せないジョン

それに対してにこお～と笑う太宰

太宰の背後から中原の蹴りがジョンに直撃

ジョンは森へと吹き飛んだ

「あぁ最悪だ最悪だ」

「私だって厭だよ」

互いに文句を云い合う太宰と中原

「対組合共同戦線ー反撃の狼煙だ」