【文スト】salvation of a saint Ⅱ (ページ32)

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聖女と葡萄と支配者ページ32

うわあああああ

何処からか子どもの叫び声が聞こえた

「何かあったのかもしれない…」

声が聞こえた方へと駆け出す

辺りを見回すが何も無かった

「…？気のせいかな」

だが地面を見ると地割れを起こしていた

地割れを起こすような地震なんて無かった筈

「！」

すると背後から何かが飛び出してきた

「やあ norn 先日はどうもね」

にっこりと笑顔を浮かべる青年

「貴方は組合の…」

「覚えてもらえてて光栄だよジョンって呼んで欲しいな」

「…何か用ですかジョンさん」

「君本当に綺麗だね妹にも見せてあげたいよ」

「私は見世物じゃない先日はナオミをよくも傷つけましたね」

「あのお嬢さんたちかいやあお兄さんはとても凄かったね」

ヘラヘラと笑うジョンにAは怒りを抑えきれない

「どうして私がいると？」

「組合の作戦参謀はとても優秀だからさ」

すると地面から木の根が飛び出すがそれを躱す

「流石だねやっぱり一筋縄ではいかないか」

肩を竦めるジョン

「如何して私を捕らえるのですか？貴方方の作戦に私が必要とでも？」

「正解故郷の家族の為にも協力してもらおう」

谷崎さんと国木田さんでと苦戦した相手私で勝てるの？

するとヒュッという音を立て木の根が振り被る

「考え事？」

Aの服に切れ目が出来る

考えてたら終わる

Aは戦う決意をした

『聖女の救済 "重力"』

Aの体は浮かび上がる

「こっちも本気出さなきゃね」

ジョンは首を切り裂き種を埋め込む

木の根がAに襲い掛かるがそれを避けるA

今！

ジョンの真上へと行き、異能力を解除した

「真逆…！」

現重力は2倍速度も2倍であるため避け切るのは至難の業

勝てる！

そう思ったのも束の間

Aは何かに吹き飛ばされていた

「ふぅ～…危なかった遅いよラヴクラフト」

「すすまない…… 子どもを置いてくるのに時間が掛かった……」

「それにしても彼女凄いねあんなに華奢な体でこの威力だもん」

ラヴクラフトの異能の一部が抉られていた

「早く連れて行こう…… 人目に触れる前に……」

「そうだね」

飛ばされた先でAは完全に気を失っていた

ジョンはAを抱き上げそのままある場所へと向かっていった