新婚に憧れるあの子 ページ8
トン。トン。トン。
子気味良い音をたてながら玉ねぎを切っていく。
味噌汁はとりあえずインスタント。めんどくさかったんじゃないよ。味噌がなかったの。味噌が。
切り終えた玉ねぎを、醤油とかつおだしとかを合わせたものを煮立てておいた小鍋に切っておいた鶏肉と一緒に入れる。
そのうちに卵を割ってとく。
お分かりかな、今日は親子丼です。
「すぅっごいええ匂いする」
「ほんと？うれしいなぁ…デザート付きだよ、」
キッチンの向こうから聞こえる兄さんの声に笑みを浮かべながら小鍋に卵を入れる。
最初は何も作れなかったしぜんぶ面倒くさくて、ろくにお料理なんてしたことなかったんだよなぁ。
しんぺーさんにこってり絞られて、そっちの方が嫌だったから沢山練習して…ふふ、2人がいなかったらダメ人間になってたな、私。
三葉をきりながら思い出に浸る。最近は指に怪我することも無くなってきたし、私には才能があるのかもね。ないけど。
丼にご飯をよそって、卵がとろとろの半熟になったのを確認してその上にかぶせる。三葉も忘れずにね
ちなみにお家のキッチンは三口コンロなのでフル活用です。今日くらい電気代使わせて。久しぶりなの。
「はえ〜親子丼か。見るだけで涎出てきてしまった…なんか手伝う？」
ひょこ、と現れた兄さんに笑いながら箸とスプーンとお味噌汁の配膳をお願いした。
その様子がこの前ドラマで見た家族の夕食の光景と似ていて、ああお嫁さんってこういう感じなんだな、なんて思う。
「…なんか………すごい、世帯持ちのイイオンナになった気分…」
「世帯持ちのイイオンナ…？」
「ん、前にドラマでこういう家庭見た」
そう言うと、不思議そうに首を傾げていたた兄さんはああ、と頷いた。
「お嫁さんってことね」
「あぐりー」
「ちょぉっとちゃうなぁ。Yesの方があってる。」
いただきます、と2人で声を合わせて食べ始める。
日々自分の料理の腕前が上がってる気がする、なんて料理を見ながら思う。でも兄さんと食べてるから、いつもよりもっと美味しい。
「んま……せやなぁ、Aはいいお嫁さんになりそう」
「…んぐ………ほんと？おいしい？」
慌てて飲み込んで兄さんに聞く。
兄さんが「ゆっくり食べや…ほんと、気前もいいしご飯も美味いし、最高のお嫁さんになれるわ」
なんて言うものだから調子に乗っちゃう。目指しちゃおうかな、プロフェッショナル主婦。
「ま、Aを有象無象共に渡すつもりはないけどな」
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ハク - 軍パロとか見てみたい､、煮干し受け取ってくれたら嬉しいです、、、 (2023年5月3日 7時) (
レス) @page40 id: b87c231ef8 (このIDを非表示/違反報告)
社(プロフ) - ポキ男さん» これからはniさんの受難が増えていきます…笑 コメントありがとうございます！ (2023年5月1日 21時) (レス) @page40 id: 573037bf60 (このIDを非表示/違反報告)
ポキ男 - niさんの「ああ、、、アーメン、、」がすごい好き、、、 (2023年4月18日 4時) (レス) @page19 id: 9d80ea5bad (このIDを非表示/違反報告)
社(プロフ) - ななさん» ！！？？？！！ごめんなさい今気づきました…！！2つ試作していたのが片方非公開になってなかったみたいです。すみません、御指摘ありがとうございます！ (2023年4月16日 10時) (レス) id: 573037bf60 (このIDを非表示/違反報告)
社(プロフ) - ユキさん» わ〜！嬉しいです！更新が遅いですが、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございます！ (2023年4月16日 10時) (レス) id: 573037bf60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：社 | 作成日時：2022年9月4日 15時
