迎え ページ9
もこもこのパジャマを脱いで、自分の服に着替える
洗濯されていて、柔軟剤の香りがする
一人の空間は久しぶりな気がして、少し気が抜ける
気をぬくと、うとうとして瞼が重くなる
寝てしまう前に着替えてしまえば、おかーさんやおにーさんがいるから寝落ちることはないだろう
ささっと着替えて、おにーさん達を呼ぶ
「準備終わったか？」
「うん。あの、これ…」
着ていたパジャマは、私の汗で濡れている
洗って返すのが礼儀だが、生憎また会うことがあるかもわからない
「ああ、そのまま置いておいていいって」
「ありがとう、ございます」
タイミングよく、ヴヴッと携帯電話が震える
ラビチャを開くと、着いた、と一言
「着いたみたい」
「そうか。じゃ、外まで一緒に行く」
さりげなく鞄を持ってくれるおにーさんに着いて、部屋の外へ出る
おかーさんが渡してくれたブランケットを羽織りながら歩く
「あ、もうお帰りですか？今氷枕を作るところでしたけど…」
すれ違った小鳥遊さんがそう言った
「あ、えと…お世話に、なりました…」
「いえ。私も、外まで一緒に行きますね」
そう微笑んだ小鳥遊さん、やっぱり綺麗だ
それから、長い共同廊下を再び歩く
ふと、強い睡魔がやってくる
歩きながらうとうとしてしまう
「眠いか？」
「ん…」
歩みを止めず、頷く
寮の外へ出ると、迎えの車が見えた
車に近づくと、助手席の扉が開いた
「え、あいつ…」
おかーさんとおにーさんが驚いた顔をした
「真逆とは思ったけど、本当に君たちだったんだ」
ドアを閉めてそう言った彼は、私の名前を呼んだ
「A、帰るよ」
「ごめん、“天”」
天の元へ歩く
「あ…天」
「うん」
天が頷くのと同時に目の前が真っ暗になった
天に体を預け、そのまま眠気に身を任せた
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ゆきな(プロフ) - とっても面白かったです！続きがとても気になります (2019年12月28日 3時) (
レス) id: 0b67114e74 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜架(プロフ) - Sora君さん» コメントありがとうございます！ずっとお話を溜めていたので、コメントが励みになります。これからもよろしくお願いいたします！ (2017年3月19日 21時) (レス) id: 3417dbbffc (このIDを非表示/違反報告)
Sora君(プロフ) - お話すごく面白いです!!更新がんばってください!! (2017年3月19日 20時) (レス) id: 4ea93103b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧 | 作成日時：2017年3月18日 13時
