素直じゃない ページ38
「馬鹿なの？」
一通り説明する間に、天の溜息を何度聴いただろう
呆れ切った様子で言う天は、もう一度溜息をついた
「まあ、副作用は仕方ないし、体調管理の問題ではないけど…なんで、いつもすぐに言わないの」
「…迷惑、かけるから」
「迷惑だと思ってない」
「…ごめん」
「…ボクだって、心配してるんだから」
聞こえないくらい小さな声で、天は呟いた
「ま、まあ、どっちの気持ちもよくわかるし、お互い言葉が足りないだけじゃないかな。Aちゃんはもっと天のことを頼る。勿論俺達のこともね。で、天はもっと素直になる。それでいいんじゃないかな」
龍くんが仲裁するように言った
「…がんばる」
「そんなに難しいことじゃないけどな」
「そうなの？」
私にはわからない
頼るって難しい
“頼る”が“甘える”になってしまいそうで、こわい
「…天も」
「何」
「天も、その…頼ってね」
語尾が小さくなる
皆の視線を痛いほど感じる
なんだか恥ずかしくなって、俯いた
「…ばか」
ふと聞こえた声に顔を上げると、天は顔を逸らした
「相変わらず素直じゃないな」
「うるさい」
にやにやと笑う楽に、天が言い返す
「…ちゃんと、伝わってるよ」
龍くんが、そう言って私の頭をぽんぽんとして微笑んだ
「…わかってる」
私も、龍くんに微笑んだ
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ゆきな(プロフ) - とっても面白かったです！続きがとても気になります (2019年12月28日 3時) (
レス) id: 0b67114e74 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜架(プロフ) - Sora君さん» コメントありがとうございます！ずっとお話を溜めていたので、コメントが励みになります。これからもよろしくお願いいたします！ (2017年3月19日 21時) (レス) id: 3417dbbffc (このIDを非表示/違反報告)
Sora君(プロフ) - お話すごく面白いです!!更新がんばってください!! (2017年3月19日 20時) (レス) id: 4ea93103b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧 | 作成日時：2017年3月18日 13時
